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先月の発表で、フロントマンの磯部と同じく元HUSKING BEEのテッキン(工藤哲也)が新ベーシストとして加入したマーズ・リトミック。このふたりが並んで演奏&コーラスしているのを見ると、知っててもやっぱり「おお!」という気持ちになる。まだ慣れないのか、ちょっと照れた彼らのたたずまいにまた、ニヤリとしてしまう。ライヴは1曲目、変則的なリズムの“GT BORELO”から軽快なロックナンバー“BLIND PROBLEM”へと続き、夏のROCK IN JAPANでも披露してくれた新曲“I SWEAR WITH ALL MY SOUL”と“それを”へ。どちらも爽やかな正統派のポップチューンだが、磯部独特の日本語詞が、張り上げる歌声に乗って、不思議に胸にしみてくる。この「疾走するワビサビ感」みたいなのが、やっぱり他には真似できない磯部ワールドだよなあ、と思う。そこからラスト曲“砂上の楼閣”まで、ぐいぐいと楽しげに跳ね回るアンサンブルに聞きほれていたら、あっという間にライヴは終わってしまった。バンドがこんなに楽しそうなのだから、聴いていて楽しくないわけがなかった。待望のニューアルバムは、2月にレコーディングに入るそうです。期待大!(松村耕太朗)