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開演前から物凄い人が詰め掛けてきている。続いての登場はNothing's Carved In Stone! 暗闇の中で日向秀和(B)が手を掲げると、巻き起こる歓声。そしていよいよ全員で音を鳴らすと照明が全開になり、“Moving In Slow-Motion”がスタート。フロア中の手という手が挙がりまくった、圧巻の光景だ。ステージの上の四人も、誰よりも楽しむように飛ばしまくる。“Isolation”でもその勢いは止まらない。さらにフロアを煽るように、村松拓(Vo&G) は指をさし、歌声を轟かせる。いよいよ入口付近には、入場規制の看板が出されたようだ。続いては“November 15th”。熱狂のフロアを見た日向も、笑顔で手を突き上げる。そう、メンバーもオーディエンスも誰もが楽しそうなのだ。“The Swim”の間奏でも、大喜多崇規(Dr)のドラムに合わせて、たくさんのハンドクラップが輝いていた。「みんな楽しんでますか? こんな集まってくれると思わなかった、ありがとう」という短い村松のMCから、“Diachronic”へ雪崩れ込む。そしてあっという間にラストの“Around The Clock”。生形真一(G)がフロントまで出て激しく頭を振る。突き抜けた曲調も相俟って、とてもドラマティックな流れだ。最後はモニターの上で村松が高々と両手を挙げ、四人で向き合ってフィニッシュ。はちきれんばかりのオーディエンスの前で、言葉少なに、ひたすら楽曲を畳み掛けて、鉄壁のバンドグルーヴを見せ付けたNCIS。素晴らしかった。 (高橋美穂)