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大音量のSE“Material Echo”に合わせてゆっくりと頭上で手を打ち鳴らしたお客さん達。そして、大喜多崇規(Dr)のドラムが先陣を切って始まった1曲目は“Around the Clock”。場内は一気にライヴのクライマックスのような熱気に包まれた。全身から興奮を溢れ出させて踊るお客さん達が、早くもフロアの後方までをギッシリと埋め尽くしていた。お互いのフレーズを絶妙に絡ませ合いながら、分厚いグルーヴを躍動させていく様に心底ゾクゾクした“Truth”。生形真一(G)が独特のタメを利かせて刻むリズム、日向 秀和(B)が艶めかしく奏でるベースラインが我々のダンス衝動を激しく刺激した“Spiralbreak”。そして最初の小休止へ。「あけましておめでとう。楽しんでいこう。揺らしていこうぜ!」と村松拓(Vo&G)が挨拶し、演奏はすぐに再開された。神々しい高鳴りで場内を包んだ“November 15th”。「新年一発目、ここに集まったみんなに捧げます」という言葉を添えてスタートし、すがすがしいムードでお客さん達を踊らせた“Chain reaction”。浮遊感のあるエレクトリカルなサウンドで彩りながら爆音を轟かせた新曲……オリジナリティ溢れる楽曲を抜群なスキルで奏でる彼らに圧倒され通しであった。
「年明け一発目、みんなの前でやれて光栄です。俺達のライヴは、どんな場所でも気持ちの交換をしています。バンドで明日を作っているつもりでやっています。俺達、日本を作るからよろしく!」と村松が語り、いよいよ終盤へ。「CDJ、かかってこい!」という煽りに応えた歓声がステージへ向かって届けられ、その熱気に挑むかのような強烈なサウンドがステージから迫ってきた“Chaotic Imagination”。そしてラストに演奏されたのは“Isolation”。床から突き上げてくる低音、全身の肌をブルブル震わせて止まない音圧が我々の興奮を限界まで引き上げる。2012年のスタートを飾る祝砲としてこの上ないライヴであった。(田中大)