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「こんにちはみなさん。もっともっと遊びましょうか!」とUKI(Vo)が挨拶し、“少年と白い犬”がスタート。ものすごくキュートな声質なのに、時折突然ドスを利かせる瞬間のあるUKIの歌声と、TAKE-C(G)、KING(B)、MAH(Dr)による黄金アンサンブルのスパークの仕方が初っ端から最高! 2曲目“Pivot”では、満杯のお客さん達は大喜びで飛び跳ね、UKIと共に大いに歌いまくったのであった。
「みんないい匂い出してる? たくさん汗かいて悪いものどんどん出して来年につなげましょう」とUKIが煽り、パーティー・タイムは一層カラフルに燃え上がっていく。“CAN’T ESCAPE THE CHOCOLATE SYRUP”で興奮のツボをさらに刺激、続く“88 ROYAL SKA”は、UKIのピアニカ・ソロが不思議なエキゾッチク風味を醸す。レゲエの名曲“Pressure drop”のカヴァーは、シャカラビ色の甘酸っぱくて熱いパーティー・チューンと化していた。
 ここでTAKE-Cが語り始めた。「先日、大事な友人が旅立ちました。正彦が残した曲は残っていきます」。正彦とは志村正彦のこと。TAKE-Cと急逝したフジファブリックの志村は古くからの友人だったのだ。そして始まったのは“Recovery”。全員で心を籠めながら奏でられたこの曲は、彼らの志村への想いを強く感じさせる非常に印象的な楽曲となった。
ミステリアスなムードをじっくりと醸し出しながら、濃厚な音響体験へと我々を引きずり込んだ“ダズリングスープ”を経て、いよいよクライマックスへ。「みんなが笑顔で溢れますように!」と、UKIが祈りを籠めてスタートした“MONSTER TREE”は、温かいシングアロングの輪が満開。そして、ライヴ・チューン“ROLLIE”“COMEBACK ANYTIME”で完全燃焼! 一貫してライヴ・バンドであり続けてきたシャカラビの魅力が、最大限に炸裂したステージであった。(田中大)