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GALAXY STAGEいっぱいの歓声に包まれながら、ステージ中央に歩み出たUKI(Vo)がペコリ、と頭を下げる。そしてTAKE-C(G)の繰り出すイントロのギター・フレーズと激しく点滅するステージ照明がシンクロして、“MONSTER TREE”からSHAKALABBITSのステージがスタートだ。コーラスの歌詞そのままに、フロアからは無数の掌が掲げられては揺れる。続いて、彼らが今年8月にリリースしたシングル曲“mademoiselle non non”。タイトなグルーヴが高速で転がる、強靭なドライヴ感に満ちたナンバーに、UKIは軽快なステップを踏みながら抜けの良いヴォーカルを届けてくれる。「イェイェイェー!! こんばんは、新しいSHAKALABBITSです! 今日は、デビューした新しいベーシストを紹介します。栃木県出身・YOSUKEくんです! 彼はなんと、TAKE-Cの弟です!」とUKI。これは驚いた。そのYOSUKEも、景気の良い自己紹介をかましてくれる。「先ほどご紹介に預かりました、YOSUKEです! ここで皆さんに、僕の生まれた栃木県・日光のことを知って貰いたいので、一曲歌います!」と、唐突に張りのある美声で地元の盆歌を一節、届けてくれた。その後もグルーヴィな“グルーチョマルクス公園”や、疾走する“ダズリングスープ”でのパンチの効いたスラップ・ショットと、熱の籠ったベース・プレイでバンドを支える。これは頼もしい。多くのバンドが協力して被災地にライヴ・ハウスを作るプロジェクト=PUNK SKA UNITYのCD販売を告知するとUKIは「喜びも悲しみも、すべてみんなのスパイスとなることを願います!」と“SPICE!”になだれ込み、更には“IT'S OUR SECRET”、“Pivot”といった長くつきあってきたレパートリー群を、まさに生まれ変わったようなフレッシュな響きと勢いで披露してゆく。「これからこんなグルーヴでやっていきます! 来年もよろしく!」とラストは“G☆S☆G”でオーディエンスと共に跳ね回るSHAKALABBITS。世の中もバンドも大変だった2011年だが、2月リリース予定のニュー・アルバムや、その後のツアーもめでたく発表された。彼らは既に新しい季節の扉を開けていたのだ。2012年もそのエネルギーを、ぜひ多くの人々に分けてあげて欲しい。(小池宏和)