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カウントダウンとともにワタルS(G/Vo)の「あけおめ~!」で始まったSISTER JET、2010年一発目のライヴ。「恋しちゃっていいんじゃない?」と、最初の曲は“恋してクレイジー”だ。ワタルのスウィート・ヴォイス、ザクザクと刻まれるギター・リフ、新年を迎えて浮き足立つ気持ちをさらに数十センチ浮かび上がらせる、甘くて鋭いロックンロールの罠だ。「もっとクレイジーになっちゃっていいんじゃないか?」……夢のなかから問いかけるように誘われたら、そりゃクレイジーにならないわけにはいかないのであって、“さよならポケット”や“hello goodbye days”の小気味のいいビートに乗ってジャンプすれば、そこはめくるめくロックンロールのワンダーランドだ。そう、年が明けたからといって音楽がやむことはない。僕たちは今年もクレイジーに、絶望も希望もないまぜになった、ロックンロールの夢のなかを生きていく。SISTER JETのポップで危険な匂いに包まれながら、2010年の幕は切って落とされた。最高じゃないか。ライヴを終えたワタルの捨て台詞は「除夜の鐘、叩いたぜぇ!」だった。いっくら鐘が鳴っても消えない煩悩と欲望を抱えたまま、宴は朝まで続きます!(小川智宏)