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昨年のRO69 JACK で優勝し、COUNTDOWN JAPAN 09/10の出場権を獲得した3人組のガールズバンド、日本マドンナが今年も大晦日の幕張メッセに参上! 昨年も現役高校生とは思えない堂々たるパフォーマンスで来場者のド肝を抜いてくれた彼女たちだけど、今年はその勢いが更に加速。まだまだ広く知られていない存在でありながら、COSMO STAGEを埋め尽くしたオーディエンスの多さが彼女たちへの期待度の高さを窺わせる。もちろん「きれいごとはゴミ箱に捨てちまえ!」とシャウトする“ラップ”で幕を開けたステージは、今年も最高だった。
雷のような殺傷力をもったギターを掻き鳴らすまりな(G)、髪を振り乱しながらスティックを振り下ろすさとこ(Dr・太鼓の達人)、そしてドスの効いた声でリリックをブチ撒けていくあんな(Vo&B)。まるで何かに憑依されたかのように己の「怒り」や「不満」をシンプルなパンク・サウンドに叩きつけていく彼女たちの姿は、ロックンロールの真髄そのものだ。「これがガールズ・バンドの歌う歌かよ!?」と突っ込みたくなるほど赤裸々で剥き出しの歌詞も、痛烈に聴く者の心に突き刺さってくる。「みんなキレイなものが好きだけど、私は汚いものこそ美しいと思います」とあんなは言っていたけれど、そんなマインドを100%の純度で焼きつけた楽曲の数々は、ハンパな気持ちで聴いたら途端に轢き殺されてしまいそうなほどのパワーを持っていた。めちゃくちゃカッコイイ。 “幸せカップルファッキンシット”“村上春樹つまらない”“私は脳内殺人犯懲役死刑”など、タイトルを見ただけでも十分衝撃的な楽曲で矢継ぎ早に攻めた後は、あまりにも切実なミドル・チューン“田舎に暮らしたい”でフィニッシュ。まさに危なっかしいぐらいに無防備で、事件のような30分。しかしだからこそ、それらを何の迷いやブレーキもなく解き放つことのできる彼女たちの只ならぬ精神性を、ありありと突きつけられた圧巻のアクトだった。(齋藤美穂)