さて、泣いても笑っても、あと30分で2010年は終わる。どうせなら、最後は笑って過ごした方が良いに決まってる。そんな時はTOTALFATだ。まずはキックオフ・ナンバーの"Invention ~Good morning,my treasures~"でオーディエンスの大ジャンプを誘発して思いっきりフロアを揺らせると、「そんなもんじゃねえだろー!」というアジテーションからメロディアスな"Ryan,Don't Worry"へ。Bunta(Dr)の豪快なドラミングにのったShun(Vo/B)とJose(Vo/G)のツインボーカルの激しい絡み合いに、オーディエンスのボルテージは臨界値を完全に振り切って、さらにどこまでも上昇線を描いていく。「まだまだいくぞー!」と始まった"Life Like Movies"では、フロアから耳をつんざくOIコール! そのあまりの盛り上がりに「半端じゃねえ! なんじゃこりゃー! すごいよ、いけるなこれ! みんなの気合いがしっかりと飛んできて、これで今日は大丈夫ですね!」と喜びを爆発させると、ここでなんと衝撃のスペシャルゲスト、世界一動き回るキーボーディスト、the telephonesのノブが登場! そして披露された"I Wanna Make You Feel Alright"で、ノブはたまーにキーボードを弾きながら、MOON STAGEどころか、幕張メッセの誰よりもエキセントリックにダンス、ダンス、ダンス! 圧倒的なパフォーマンスを見せ付けたノブがステージを去った後、「楽しい人、拳を上げろー!」というアジテーションで全てのオーディエンスの拳が天高く突き上がったところで"Show Me Your Courage"をプレイ。そして「この一年は、俺たち4人、次の曲に込められている想いを胸に走り続けました!」と"Overdrive"へ突入。TOTALFATのまっすぐなメッセージと降り注ぐ爆音のアンサンブルに、オーディエンスは2010年のクライマックスに向けて、歓喜の階段を猛スピードで駆け上がる! この曲が終わった時点で、ステージ両端に設置されたカウントダウンタイマーは残り2分。4日間をかけた盛大なロックの祝宴に、ついに最大のクライマックスが訪れる。「12月31日にこの場所、MOON STAGEを選んでくれてありがとうございます! みなさんは最高の仲間です!」という言葉を告げて、今年の残り時間があと30秒になったところでカウントダウンを開始。「5,4,3,2,1…」、タイマーの数字が0になった瞬間、ステージから大量の銀テープが発射! 2011の幕開けだ! そしてフロアから風船が降り注ぎ、"Summer Frequence"で2011年の初騒ぎ! 「あけましておめでとう!」という挨拶からの流れで、先ほどの風船を全て割ることに。オーディエンスが力を合わせて全ての風船を割り尽くすと、「2011年の最初の共同作業です! 今日はマジで最高です! 本当に思い残すことはありません! 世の中に色んな楽しいことがある中で、この特別な日に音楽を求めてここに集まってくれて、こんなに嬉しいことはありません! 音楽という名の下に、ロックという名の下に、笑顔で一年間を過ごしていきましょう!」と、最後は"Good Fight & Promise You"を全身全霊でプレイ。全員が楽器を置いて、ステージの前まで出てきて、肩を組みながらアカペラで「オオーオオー」というシンガロングを巻き起こし、オーディエンスを最高の笑顔に染め上げて、2011年を最高の形でスタートさせた。(前島耕)
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