初日のGALAXY STAGEもいよいよフィナーレ。トリを飾るのはFACT! 長きに亙りアンダーグラウンドで活動を続けてきて、今や時代の寵児となった5人にとって、象徴的な舞台となるはずだ。サウンドチェックを続けていたメンバーから「お願いしまーす!」という声が聞こえると、沸き上がる大歓声! そのまま暗転し、“a fact of life”がスタート。ハンドクラップが起き、手の波が広がっていく。フードをすっぽりと被ったHiro(Vo)が大きく手を開き、それを受け止めていく。続いては、Eiji(Dr&Vo)が激しく牽引し、“the shadow of envy”へ。「みんなで叫んでくれ!」とHiroが煽ると、猛々しくコーラスが響き渡る。Eijiが「みなさん今年はいいことあった? いいこともあれば悪いこともある。来年頑張ろうぜ、マジで!」と力強くエールを送り、Hiroが「Galileo Galileiよりエモーショナルで、サカナクションよりダンサブルなね、そんな僕らにしかできない曲をやらせて下さい。速い曲だぜ、付いてこいよ!」と言ってはじまったのは“purple eyes”。この激昂を生み出せるのは、間違いなくFACTだけだ。オーディエンスも歓喜しながら食らいついていく。さらに、“fog”の曲中ではHiroが「ここにいる全員、座ってくんない? 俺が、跳べっつったら、ここにいる全員で跳ぼうぜ、いいかい?」と呼び掛ける。そして、座り込んだオーディエンスがウズウズしだした頃に、Hiroが口を開く。「跳べ!」。こんなふうに、気持ちいい瞬間が、いろんな楽曲にちりばめられていた。最後は、どんどん明るくなっていく照明と共に、ジャンプとシンガロングが広がっていった“slip of the lip”で締め括られた。
止まないアンコールへの歓声に迎えられてメンバーが登場。Hiroが「ちょっとだけ発表があるんですが」と切り出す。「来年の1月11日にニュー・アルバムが出ます。こうやってバンドやって、音源出せるのも、みんなが応援してくれているからできることです。あと一つ言うと、暫くライヴないんですけど、10年間やってきたこの5人でライヴをやるのは、今日が最後かもしれません」……思わぬ発表に、「えっ!?」と多くの声が挙がる。「意味深なんだけど、また新しいことをやるから。まだ、ちょっとだけ付き合って下さい」と言い、壮大な“stretch my arms”、ニュー・アルバム『burundanga』からの“tonight”と続け、「全員で今日を締め括ってくれ!」というHiroの言葉から、ラストナンバー“rise”へ。最後に一人残ったKazuki(G&Vo)が「来年はほんと、いい年にしようぜ!」と叫んだ声の残響と、圧倒的なパフォーマンスの余韻から、しばらくは抜けられそうにない。(高橋美穂)
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