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デビュー以来、ミニ・アルバムという形態で3枚の作品を発表してきたが、今年は初のシングルとファースト・フル・アルバム『cinema staff』を発表。セルフ・タイトルを冠したこの作品は、極めてプレイヤーの自由度が高いサウンド、かつ素晴らしくポップな歌とメロディ、という個性を高いレヴェルで確立した傑作だった。作品だけではなく、ライヴも充実しきっていることはこの日のCOSMO STAGEでのパフォーマンスを観れば、明らか。個々のパフォーマンスの屹立ぶりも頼もしい。ステージ中央で、暴力的なトーンから艶かしいトーンまで心憎いまでのギター・コントロールを見せる辻。向かって左、フィジカルな存在感でオーディエンスを鼓舞し、スクリームもかます三島。ステージ後方、豪胆かつテクニカルなドラミングがド偉く派手でかっこいい久野。ステージ右、その中にあってギターを操りながら、どこまでも伸びる真っ直ぐな歌声を放つ飯田。この4者4様のメンバーが、成長の果てに、恐ろしい一体感で攻めてくるのだから、圧巻である。あまりの迫力にそう素直に感じてしまった。COSMO STAGEを後方までびっしり埋めたオーディエンスも同じように感じたのではないだろうか。飯田もMCでこう言っていた。「みんな楽しんでる? やってる方はね、最高ですよ!」。cinema staffがこの1年の充実ぶりをCOUNTDOWN JAPANのステージで見せつけてくれた。(斉藤知太)