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GALAXY STAGEに轟々と鳴り響くSE“男祭”に、年の最後のド根性ロックンロール祝祭空間への期待感がもりもりと沸き上がる。そして、でっかい舞台の上には坂詰克彦(Dr)が、上原子友康(G)が、清水泰次(B)が、そして……「WORK TO EAT SING TO LIVE」の文字も眩しい真紅のシャツに身を包んだ増子直純(Vo)兄ぃが登場! 「よく来たあ!」の兄ぃのシャウト一閃、“北風に吠えろ!”の気合いの結晶のようなタフなビートでフロアをがっつり揺さぶってみせたと思ったら、そのまま“キタカラキタオトコ”でGALAXY STAGEの広大な空間を♪ラィーララ ラィーララの大合唱へ巻き込み、フロア一面から拳が突き上がる。息つく間もなく響き渡るメタリックなリフと狂騒祭囃子ビートは“労働CALLING”! 聴く者すべての「労働者」「生活者」としてのリアリティとルサンチマンを無限大増幅して逆ギレ爆裂ロックンロールとして叩きつけ、そのエネルギーは、デビューから20年を経てなお(いや今だからこそ)増す一方だ。
時に拳を掲げ、時に日の丸の扇子を振り回しながら、全力でフロアを煽りまくる兄ぃ。「はいーこんばんは! まだ早いか。こんにちは! よくもまあこの野郎、こんなに集まりやがって!」という名調子MCもいきなり絶好調だ。「今年はほんっとにいろんなことあった! 日本にとって大変な年になった! 音楽に何ができるかってね。昔はそんなの考えたこともなかったけどね。音楽やっててよかった! さよなら2011年! いや『二度と来るな2011年』だ! 昔はハードコア・パンク・バンドだから『ファック・オフ』とか『あいつを引きずり下ろせ!』とかばっかり言ってたけどね(笑)」と、講談師顔負けの語りを展開していく。「来年もね、自分たちの思ったようにやってく! みんなもね……まあ、俺たちのとこに集まってる時点でだいぶ世の中から外れてると思うんだけど(笑)。バンドの趣味は外れてるかもしれないけど、自分のやりたいことはど真ん中を行け!」と、そこから激情ロックンロール・バラード“ド真ん中節”へ。熱い歌も語りも、そのすべてがオーディエンス全員の「力の限り今を生きる」ための最高の原動力になっていく。
「年が明ければ俺もお前も1つ年を取る。大人になる。大人は悪くねーぞ! 大人になろうぜ!」というコールから“オトナノススメ”へ突入して「後半戦の人生」を力いっぱい強く濃く鼓舞した後は、ニッポン丸ごと歓喜と闘魂で満タンにしていくような“ニッポン ラブ ファイターズ”炸裂! ラストの“喰うために働いて 生きるために唄え!!”で高らかなクラップとともにGALAXY一丸の大合唱を巻き起こして……終了。「今年もあとちょっと! 来年も、生きて、生きて、生きて、また会おうぜ! ありがとう!」の増子兄ぃの渾身のシャウトが、来るべき新年への祝砲のように誇らしく胸に響いた。(高橋智樹)