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「J」「E」「T」のTシャツを着て登場したsister jetの3人。もう、その見た目からしてキャッチー(Tシャツはマネージャーが作ってきてくれたらしい)。さらにWATARU.S(Vo/G)の甘い声もぐっとくるものがあるし、ラヴリーなメロディと歌詞もいいし、思わずダンスしたくなる、軽やかなグルーヴも気持ちいい。というか、そんなポップな印象なのに、そこにロックンロールのエッジ感とか危なっかしさが普通に同居しているのがいいのである、このバンドは。すごく端正なギター・ポップのふりして、じつはいびつでぶっ壊れているというか。「いつもフェスのヘッドライナーのつもりでやってます!」というMCは初々しいが、その言葉の裏にある真意はそんなかわいげのあるもんじゃないだろう。彼らは本気でヘッドライナーを狙っているはずだ。証拠? その言葉を発しているWATARU.Sの目、少しも笑ってなかったぜ。そのふてぶてしさがギターの一音一音に「鋭さ」として表れているから、観ていると何だか胸騒ぎがするのだ。ラストの“La La Dance”までほぼノンストップ、あっという間に終わったsister jetのROCK IN JAPAN初参戦は、いろんな人の耳と心に、鮮烈な足跡を残していったことだろう。(小川智宏)