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「暑いね! 天気予報、嘘つきやね!」。百々のカラッと笑う声が、真昼のSOUND OF FORESTにはよく似合う。森に染み渡るようなクリーン・トーンから清冽なる轟音の激流へと雪崩れ込んだ“GREEN&GOLD”も、爆裂ロックンロールの粋を集めた火傷必至の“ロッキンルーラ”も、問答無用の“冷たいコード”“ばちかぶれ”“未来は今”“HigH”メドレーも、聴く者の感情を一瞬で圧倒し奪い去るロックンロールのスリルとダイナミズムに満ちている。百々のムスタングの、火を噴くようなソリッドな爆音。ブリブリゴリゴリと聴いてるこっちの焦燥感と高揚感を刺激する、坊主頭&着流し姿の武井のベース。そして、一見無骨でいながら、どこまでもしなやかでタイトな藤田のドラム……もはや日本最高級に鋭利に鍛えあがった3ピース・ロックンロールの衝撃=モーサムが、自分たちのいちばん美味しいところを全部鳴らしまくったようなステージだった。ラストの“We are Lucky Friends”で手を高く挙げて踊り回るオーディエンスを、武井はいつものライトセイバー……ではなく「祭」と描かれた巨大な団扇で煽り倒す! 「最高!」汗だくの百々の言葉に、熱い歓声が広がっていった。最高のロック・アクトだ。(高橋智樹)