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ついに迎えた最終日。ウィング・テントは、FoZZtoneでスタートだ。渡會将士(Vo/G)の歌&ギターのみで静かに幕開けた1曲目“音楽”。やがて他のメンバーの演奏も合流し、壮大にサウンドが広がってゆく。ジワジワと光量を高めて展開するこの曲の神々しさといったらない。歌詞に籠められている音楽への真っ直ぐな愛情表現も、胸に深く迫ってくる。朝からとびっきりの音楽を求めて集まっているお客さんたちを祝福するかのような、実に感動的な音楽讃歌であった。 セットリストは、このバンドのレパートリーの中でも特に爆発力が高い楽曲が中心。ブチ切れ気味に歌と演奏が炸裂する3曲目“BRUTUS ( Et tu, Brute! )”は、特に激ヤバだった。4曲目“ホールケーキ”の穏やかなメロディでお口直しをしつつ、サイケなムードで不穏にうねる“NIRVANA UNIVERSE”が、お客さんたちの興奮に改めて火をつける。そして、「必要なのはロックンロール!」と渡會が叫んで始まったラスト・チューンが壮絶であった。4人のメンバーが火の玉のように爆音の化身と化し、ウィング・テントの屋根とフロアをビリビリ震わせまくったのであった。(田中大)