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WING TENT最後尾まで人、人、人。とても今年1stアルバムをリリースしたばかりの新人バンドとは思えないほどの注目度だ。ROCK IN JAPAN FES. 2010初日、WING TENTのトップを飾る世界の終わりのステージは、WING TENTに収まりきらない無数のオーディエンスによって迎えられている。メンバー3人に先立って、藤崎彩織(キーボード)が1人でステージに登場すると、「オオ~!」という巨大な大歓声が巻き起こる。彼女のピアノソロに合わせてメンバーが登場し、WING TENTの興奮がピークに達したところで、1曲目の"青い太陽"がスタート。すると、手を高らかに掲げたオーディエンスはオイコールとともにジャンプ、ジャンプ! 早くもすごい熱狂がWING TENTに押し寄せる。す、すごいぞ、世界の終わり。DJ LOVEのアタック感の強いビートに率いられ"虹色の戦争"が始まるや、WING TENTは最後方までお祭り騒ぎだ。深い影を持ったシリアスなロックを鳴らす世界の終わりだが、その音楽はとてつもない享楽性をも併せ持っている。まるで世界の終わりのワンマンライヴのような熱狂に、中島真一(ギター)も「みんなの声がこんなにこっち(ステージ)まで聞こえてくること今までなかったんで、すごく嬉しいです!」と驚いた表情だ。"死の魔法""幻の命"と、深瀬慧(ギター&ヴォーカル)の透明な歌声と藤崎のピアノが鮮やかな旋律を描く楽曲に続き、「もし良かったら一緒に歌ってくれると嬉しいです」とキラーチューン"インスタントラジオ"を披露すると、WING TENTの熱狂はさらにヒートアップ! 「世界の終わり」としか言えない巨大な感情がWING TENTを飲み込んだ、圧巻のステージだった。(大山貴弘)