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昨年のROCK IN JAPANのステージに続き、今年も生バンドを率いてLITTLEがやってきた! おなじみのDJ SHUHOのスクラッチ・プレイとギター、キーボード、ドラムがファンキーなサウンドをセッションで奏で、楽しいパーティームードが広がったSeaside Stage。そこに登場したLITTLEが、まず聴かせてくれたのは新曲"眠りの森"。抜群のベロ捌きを発揮し、粋なライミングを満載しながらラップするLITTLEは、本当にカッコいい! マイク1本で勝ち上がってきたラッパーLITTLEの魅力が、存分に炸裂したオープニングとなった。

「みんなに久しぶりに会ったから新曲をやってみたぜ。今日は昔の曲もやるよ。ずっと手を上げていてくれれば間違いないから」と挨拶し、スリリングなフリースタイル・ラップを披露し、突入した2曲目は超スペシャルなメドレーであった。"ワンマンショウ""Sing Sing Sing""Very Special"といった、比較的新しめな曲をはじめ、"Mr.Compact""いいの"といった懐かしい曲まで飛び出すこのメドレーは、LITTLEのラッパーとしての歴史が詰まりまくっていた。"YES!!~araison d'tre~"で締めくくられた時、彼のこれまでのキャリアを心から賞賛するような圧倒的な拍手が湧き起こった。

切ないラブソング"夢のせい"を聴かせた後、LITTLEはじっくりと語り始めた。「キックとして初めて出たフェスがロック・イン・ジャパンだったの。今日はみんなが来てくれるか不安だったけど、今はみんなに会えて、バッチリだと思えている。ありがとう! 仲間に支えられて今日のステージを迎えられました。仲間が2日でトラックを上げてくれて、俺が2日でラップを書いて、みんなで作った曲を、今日やろうと思います」。そして始まった"愛はある"は、まさしくLITTLEの新境地と呼べる曲だった。ピアノのしっとりした調べが広がり、その中を漂うように一心にラップするLITTLE。やがて、バンドと共に熱いエモーショナルさを帯びて突き抜けてゆく様が圧巻だった。音源のリリースはご無沙汰気味のLITTLEだが、彼の今のラップのキレ、創作パワーは間違いなくすごい。今後への期待を大いに煽ってくれるステージだった。(田中大)