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彗星のようにシーンに飛び出してきたのが昨年、CMタイアップによって音楽ファンの間にその名を一気に定着させたのが今年2月、そして先月7月には、彼女たちの存在をロック/ポップ・シーンのど真ん中にぶちこんだ大傑作『ex Negoto』をリリースと、恐るべき速度でステップアップを果たしていったねごと、ついにROCK IN JAPANに初登場である。WING TENTにパンパンに詰まったオーディエンスからの巨大なハンドクラップに迎えられてステージに登場し、1曲目“インストゥルメンタル”をプレイ。この日は、蒼山幸子(Vo&Key)のキーボードと歌でしっとりと立ち上がり、途中から他のメンバーが加わって徐々に熱っぽくなっていくショート・ヴァージョンでの演奏だ。
続いて「こんにちは! ねごとです!」という蒼山のハキハキした挨拶からの“透き通る衝動”では、藤咲佑(B)のスラップ・ベースが勢い良く放たれて、場内の狂騒をグイグイと牽引。そして「今日は暑いですよね! なんかフライパンの上のウインナーのような気がしました」という蒼山らしいMCを経て、「それではここにいるみなさんで宇宙に行きましょう」(蒼山)と“ループ”へ。蒼山の奏でる近未来的なキーボード・リフに煽られて、場内の手が大きくスウィング! 次の“七夕”の後は再びMC。ここ一年ほどの活動のなかで、いつしかねごとの曲が自分たちだけのものではなく、たくさんのオーディエンスのものにもなってきたことを喜んでから、「すぐに忘れてしまうこと、思い出せたらいいなと思って作りました」と“メルシールー”を演奏していく。
「ひとつひとつのライヴをしっかりやって、パワーアップしてツアーファイナルの赤坂BLITZに帰って来たいと思います」と9月から始まる全国ツアーに向けての抱負を蒼山が語り、クライマックスの“カロン”が高らかに打ち鳴らされて大団円を迎えたWING TENT。大きくペコリとおじぎして、揚々とステージを後にしていく彼女たちに、盛大な拍手と歓声が送られた。 (前島耕)