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ステージに出てくるなり、4人で手をつないで深々とおじぎした、ねごと。肌を刺すような強烈な日差しが降り注ぐ中、彼女たちのステージを楽しみに集まったオーディエンスでSOUND OF FORESTはいっぱいだ。藤咲佑(B)のファットなベースラインから始まる“ループ”を披露すると、フィールドが巨大なハンドクラップに包まれる。いつの間に、と思ってしまうほど、すっかりSOUND OF FOREST中から愛されているのだ。

そして、キーボードのイントロが始まった途端に大歓声と手拍子に迎えられた“メルシールー”、オーディエンスによるシンガロングが壮観だった“Tonight”、8月8日リリースのシングル曲“Re:myend!”で観客全員を完全にねごとの宇宙にひきずり込むと、彼女たちは伝えたい想いが溢れるようにそれぞれがMCを語る。「イエイ、ROCK IN JAPAN。みんな、心臓に手を当ててごらん? ドキドキしてる? もしドキドキしてない人がいたら、周りの人に人工呼吸してもらってください(笑)。今日は、このステージに心臓を置いて帰ってもらうつもりでやりたいと思います」と澤村小夜子(Dr)がMCすると、「こんな開放的な野外のステージでライヴできて、みんなにちゃんと聴いてもらえて、本当に嬉しいです。ちゃんと見えてますよ。ちゃんと目に焼き付けてます」と藤咲。そして、「次の曲は高校2年生の時に作った曲。その時は、こんな場所で、こんなにたくさんの人の前で歌えるとは思っていませんでした」と蒼山幸子(Vo・Key)が続けると、“AO”を演奏。胸を掻きむしるようなノスタルジックな響きが、ステージの彼女たちを見つめる人々の心をギュッと締めつけていく。続く“Lightdentity”ではバンドとオーディエンスが一緒にジャンプし、爽快な一体感を呼ぶ。フィールドもステージも、笑顔でいっぱいだ。

最後に「今日ここで見た景色、みんながいる景色を胸に、また進んでいきたいと思います」と蒼山が語ると、ラストは“sharp ♯”でフィナーレ。ポップでキュート、しかしどこかいびつなねごとのロックが、オーディエンスの胸に深く刻み込まれたステージだった。(大山貴弘)