ROCK IN JAPAN最終日もいよいよ後半に……というLAKE STAGEの寂寞感を勢いよく蹴っ飛ばすように吹き荒れる、“Never Let This Go”のToru／Ryota／Tomoyaの轟音とTakaのエモーショナルな熱唱！　USヘヴィ・ロック／エモ／ハードコアの高純度結晶のようなカオティックなサウンドすらネガポジ変換して歓喜ど真ん中にジャック・インしていく強靭なメロディ！　「涼しくなってきたね！　ありがたいけどさ、今、夏じゃん？　お前らがその分熱くなってくれないと困るわけよ！」というTakaの闘争宣言的な煽りMCが、LAKE STAGEいっぱいのオーディエンスを武者震いにも似た快感で包んでいく。
“未完成交響曲”で闇もカオスも切り裂くような切れ味のアンサンブルを聴かせ、「JAPAN！ ダンスの時間だぞ！」とONE OK ROCK流エクストリーム・ダンス・ヘヴィ・ロック“じぶんROCK”で湖畔のステージを一大ダンス天国に変えてみせる。スタンディング・エリアにもうもうと沸き上がる熱気に、「みんなの熱気がちゃんとステージまで届いてます！　どうもありがとう！」とTakaの声も満足げだ。
さらに、7月にリリースされたばかりのニュー・シングル『Re:make / NO SCARED』から紅蓮のエモーショナル・ロック・ナンバー“Re:make”を叩きつけた後、「次の曲は、みなさんと一緒に作る曲です！　こんなに敷地広いんだぞ！　声出していけよ！」というTakaのコールから突入した“アンサイズニア”では、全身痺れるようなギターの爆音すらかき消す勢いの♪オーオーオーオーオオーというどでかいシンガロング！　　轟音とともに鳴り響く聖歌のような“Yes I am”のメロディが、鮮烈な感激を生み出し、「すげえ！……ずっとこの景色を眺めていたいけど……」というTakaのため息混じりのMCに、一瞬の静寂がLAKEに訪れた……かと思いきや、「一緒にヘッドバンギングしてください！」というTakaのシャウトとともに、メタルとハードコアを足しっ放しにしたような“NO SCARED”の暗黒サウンドが炸裂！　汗と歓喜と狂騒が熱く入り混じる高揚感の中、この世の欺瞞を一刀両断するような“完全感覚Dreamer”“内秘心書”を連射してクライマックスへ昇り詰める！　「今日という日はまだ有り余ってます！　悔いの残らないように楽しんで帰ってください！」というTakaの言葉が、今この瞬間を祝福する最高のエールとして響いた。（高橋智樹）