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初日LAKE STAGEのクライマックス! もう、写真を観てください! 前一面がLEDスクリーンと化した巨大なDJブースの上に堂々陣取る中田ヤスタカ! スクリーンの華やかな映像効果を背負って歌う、ドレスアップしたこしじまとしこ! 日の沈み行く時間帯に、環境の利もフルに使ってパフォーマンスを見せてくれるのはcapsuleだ。

「今日みんなで、運動しよっかー!」とこしじまの愛くるしい挨拶が挟み込まれながら、LAKE STAGEはどこまでも自由なダンス・フロアと化す。オーディエンスは一日の暑さにかなりの体力を奪われてしまっているはずだが、この歌と音に、まるで息を吹き返してしまったかのように腕を振りかざして跳ね上がるのである。音楽って、スゴい。中田ヤスタカと言えば今やPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅの作品を手掛ける希代のヒット・メーカーでもあり、エレクトロ・ビートを駆使するメロディメイカーでもあり、女子メンタリティの込み入った部分を鮮やかに描き出すことが出来てしまう作詞家でもあるわけだが、よりダンス・フロアに近い、パーマネントな活動として続けているのが、このcapsuleというユニットなのである。彼がどれだけ多忙を極めていたとしても、capsuleの活動は止むことがない。それは恐らく、ダンス・フロアの現場感覚が中田の創作活動にとって重要な意味を持っているからで、こしじまのヴォーカルがブリーピーでけたたましいダンス・トラックの中に代え難い輝きを残し続けているからで、もっと言えば誰しもがcapsuleの楽曲群に熱狂してしまうからである。

うねりまくるシンセ音のフレーズに、突き刺さるノイズに、止まらないパーカッションと腹に響くキック音に、オーディエンスが続々と引き寄せられ、ステージ方向からの光源に満面の笑顔を映し出しながら踊っている。美しい光景だ。選曲はというと、『STEREO WORXXX』からの“Feelin’ Alright”はもとより、キャリアを俯瞰するようなベスト・オブ・capsuleである。観ている方がのけぞってしまうような選曲を、最高のサウンドで提供してくれるという、グウの音も出ないようなパーフェクトなサービス精神に裏打ちされている。夜空に舞い上がり、滑空するような爽快なサウンドに乗せられて、寂しいことにLAKE STAGEは1日の終わりを迎えてゆく。こしじまとしこが「みんなまだまだ今年も元気! 来てくれてありがとう! 良い夏の思い出をたくさん作ってね!」と告げて去って行く。そしてオーディエンスからは当然のように、アンコールの催促が巻き起こるのだった。(小池宏和)