「女性声優8人によるアーティストユニット」と聞いて自分には縁遠いと思ったそこのあなた、もう少し待ってほしい。総合プロデュースをUNISON SQUARE GARDENの田淵智也が務めるユニットなのだ。
田淵も作曲を担うハイクオリティな楽曲にかねてから魅了されていたのだが、6月15日に開催されたZepp Yokohamaでのライブで初めてそのパフォーマンスを観て、このユニットにはロックスピリットがゴリゴリに宿っている、と確信した。
多幸感溢れるポップソングも重低音が唸るロックサウンドも歌いこなすボーカリストとしての強さ。楽曲の世界を的確に体現する群舞の魅力。そして何より、全身全霊で観客を楽しませようとする気概に満ちたパフォーマンスの爆発力。その3つが揃っていて、しかもMCまで面白い(ツアーの思い出としていきなり「除霊」が挙げられて笑った)。ステージのエネルギーを打ち返す観客の熱量も凄まじくて、ただただライブの楽しさに没入させられた。
9月17日にリリースされる新作EP『PENTA+LOGUE』のコンポーザーには、田淵に加え、清竜人・じん・Wiennersの玉屋2060%・宮野弦士がクレジットされており、この手のジャンルの音楽好きが狙い撃ちされている。ロックリスナーも注目すべきユニットである。(畑雄介)
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