オアシス復活ツアードキュメンタリー映画について監督が語る。リハーサルから最終日までリアムとノエルに密着した夢のようなプロジェクト。公開は来年を予定。


今年の音楽シーンの最大のニュースとなったオアシスの復活ツアーが幕を閉じ、果たして来年もツアーはあるんだろうか?と考えている人も多いはずだ。しかし、少なくともオアシス復活を追ったドキュメンタリー映画は来年公開されることが明らかになった。

これは、同作の監督を務めるディラン・サザンが、イタリア版『ローリング・ストーン』のインタビューで明かしたもの。彼の最新作であるベネディクト・カンバーバッチ主演の『The Thing with Feathers』に関する記事の中で語っている。

https://www.rollingstone.it/cinema-tv/interviste-cinema-tv/dylan-southern-il-documentario-sul-tour-degli-oasis-sara-un-film-enorme/1014250/?utm_source=chatgpt.com

監督は、ドキュメンタリー映画について、以下のような詳細も語った。

ーリハーサルだけでも約30日にわたり撮影
ー常に複数台のカメラを回して収録
ーライブは計12公演を撮影。大半はイギリス公演で、そのほかサンパウロ、アルゼンチン、韓国、ロサンゼルスなども含まれる
ーこのツアーの真の主役は観客であること
ーライブ映像以外にも、ドキュメンタリーに収められる素材が数多く存在すること
ーリハーサルから最終日まで、リアムとノエルに密着した夢のようなプロジェクトだったこと。
ー仕上がりは想像していた以上のものになていること
ー公開は確実に来年中。

オアシスについて語った部分の要約。
『Oasis 25』について聞かせてください。
これまで音楽の世界で多くの仕事をしてきましたが、今回のプロジェクトは、ギャラガー兄弟のほうから声がかかったのですか? それとも、あなた自身がツアー映画を作りたいと思っていたのでしょうか?

「正直に言うと、音楽ドキュメンタリーを撮るつもりはもうありませんでした。これまでに3本作ってきましたし、それらは自分のキャリアを築くうえで重要な作品でしたが、もともと長編映画を撮るのが夢だったからです。

ところが、プロデューサーから電話があり、ウィル・ラヴレースと一緒にオアシスのドキュメンタリーを監督しないかという提案を受けたんです。これは断るにはあまりにも大きな機会でした。2025年最大のカルチャーイベントに関われるわけですから。だから、考えを一気に変えました」

進捗はいかがですか? ツアーは大成功でしたが、多くの国、多くの公演でギャラガー兄弟に同行したそうですね。

「ええ。数週間前にサンパウロから戻ったところで、その前にはアルゼンチン、韓国、ロサンゼルスにも行きました。公演の大半はイギリスで行われましたが、本当に素晴らしかったです。
圧倒されたのは、その感情の高まりの凄さでした。このツアーの真の主役は観客だと思います。ここまでの感情が生まれ、人々にとってこれほど大きな意味を持つものになるとは、誰も予想していなかったはずです。本当に信じられないほどで、圧倒的でした。

リアムとノエルとは非常に密に仕事をしました。詳しくは話せませんが、信じられないような旅でした。リハーサルからツアー最終公演まで、ずっと彼らと行動を共にしていました。夢のようなプロジェクトでしたし、想像していた以上の成果になっています」

公開日はもう決まっていますか? それとも、まだポストプロダクションの段階でしょうか。

「映画のスケールはとてつもなく大きいです。記憶が正しければ、リハーサルだけで30日間撮影していて、常に複数台のカメラを回していました。さらに、12公演すべてをマルチカメラで撮影しています。それだけでなく、このドキュメンタリーに含まれるべき素材や出来事は、他にも非常にたくさんあります。ですから編集作業は、まさに巨大な仕事になります。公開は確実に来年中になるでしょう。時期については、これからですね」
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