シガー・ロス、貴重な来日インタビュー。“音の因数分解”が生んだオーケストラとの融合――その全てに迫る


現在発売中のロッキング・オン5月号では、シガー・ロスのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「昔の曲をこれまでと同じアレンジで演奏したいのか?という疑問が湧いてきて(笑)。オーケストラを取り入れることが古い曲に新たな命を吹き込む機会として捉えているんだ」


●本当に素晴らしいライブでした。日本のオーケストラとは昨日初めて一緒に演奏したんですよね。
「まずはそんなふうに言ってもらってありがとう。いや、僕達も本当に楽しく演奏させてもらったよ。昨日、本番前のリハーサルで初めて一緒に演奏させてもらったんだけど、もう本当に素晴らしくてね!」

●演奏者は現地ごとに雇っているとのことですが、演奏者の違いは、パフォーマンス全体にどのような影響を及ぼしていますか?
「そう、そこが今回のツアーの肝となるコンセプトでね。今回のツアーを始めるにあたって、オーケストラを入れたいというのがあったんだけど、ただ、”シガー・ロス・ウィズ・オーケストラ”みたいな形だと、あまり面白くない。そういう形でのオーケストラとの共演は過去にもさんざん経験してきているのでね。ロックバンドとオーケストラの共演自体、昔からよく行われてたことでとくに目新しいものではないし、ある意味、形式化されてる感すらあるでしょ?

そうではなく、もっとオーケストラとバンドが一体化している形にできないものかと。バラバラの2つのグループがステージ上で一緒に演奏するのではなく、バンドとオーケストラの両方が一体になった一つの大きなバンドみたいな形にしたかった。それを具体的にどう実現するか。地方ごとに地元のオーケストラと共演するというアイディアが名案だと思ってね。自分達のオーケストラを連れてツアーするんじゃなく、行く先々のオーケストラと一緒に演奏することで、単なるオーケストラとの共演ということ以上に特別な意味を持つような気がしてね。

どの土地でも毎回同じパフォーマンスを披露するんじゃなく、行く先々で新たな人達と共演することで新たな経験が待っているわけだ。それを実現してくれる立役者が今回指揮を担当してくれているロバート・エイムズになるんだけど、毎回異なるミュージシャン達と僕達の全員を一つに束ねてくれている。ロバートが先頭に立ってオーケストラを指揮して、その傘下に自分達も入っていることが重要だった。その中心部分で自分達も全体の一部としてコアの役割を担っている。一人一人が自分であること、その一人一人違う人間の弾いている音がそのままバンドの音にも反映されているように」


(以下、本誌記事へ続く)



シガー・ロスの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』5月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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