この選挙でも変えられなかったもの 2

びっくりするくらい関心の薄れている自民党総裁選が、今日告示された。
候補者は、河野、谷垣、西村。
西村?
ともあれ、その候補者会見で、河野が聞き捨てならないことを言った。
いわく、例によって派閥の領袖、ベテラン議員と呼ばれる人間が、
今回の総裁選に(彼らにとって都合のいい)道筋をつけるべく、
擁立の操作を行った、というもの。
今回の総裁選は、地方票300が大きくモノを言うわけで(なにしろ議員いなくなっちゃったから)、
そうなると、(自民党のお嫌いな)風が吹くと、
いわゆる政権交代ならぬ世代交代が実現してしまうかもしれない。
つまり、自分と谷垣だけだと、自分にも大きくチャンスが生まれてくると。
それを防ぐために、もうひとり、新顔の候補者を立てたのだ、と。
西村は町村派20人からの推薦を受けて、今回いきなり立候補している。

河野の言い分の真偽は百歩譲っておいておこう。
いつもの、というか、もしそうなら自民党は本当に自殺したがってるのだなということだから。
問題なのは、その会見の場に居合わせているメディアのほうである。
河野のそんな重大発言に、「それって誰がやってんですか?」の一言はなかったのだろうか。
もちろん、河野は実名はあげないだろう。
でも、それは聞くべきである。というか、誰だって聞きたくないですか?
そんな阿呆なことやってる方の名前。

それができない。
よく知らないけど、そこに居たのは、記者クラブと呼ばれる人たちのはずだ。

もうひとつ、その記者クラブの話でいうと、
民主党がこれまで記者クラブに所属していないメディアも会見に参加させてきたのは、有名な話である。
それが、今回の政権奪取を受けて、記者クラブ限定に変更したのだという(多少、枠は増やしたそうだが)。
これも真偽のほどはわからないが、記者クラブ側(つまり、大メディア側)が、
われわれ以外のメディアを今後も参加させるなら、ネガティブ・キャンペーンやりますよといったとか。
どうなんだそれ。
というか、もしそうだったとしたら、民主党には、そういってきた大メディアの名前を公表してほしかった、と思うのは僕だけじゃないはず。
いまの民主党なら、そういう「ちゃぶ台のひっくりかえし」も、
国民の絶対的な支持を受けて、乗り越えられたはずだ(だって、そんなことをもしやってたとしたら、そういうメディアが以降に何を書いても為にする記事だとしか思われないだろうし)。


いまのところ、この記者クラブを揺さぶる即効的な手立てはない。