フジロックでジャック・ガラットを観る

めちゃめちゃ楽しかった。レッド・マーキーは凄い盛り上がりだった。全ての楽器を一人で演奏するのが売りのアーティストだが、CDを聞くだけではそれは分からない。
彼が売れたのはやはり楽曲のパワーだ。音楽的なレンジの広さとメロディーメイカーとしての力は素晴らしい。
一人で全ての楽器を演奏する凄さが発揮されるのはやはりライヴだ。
想像したものより遥かに攻撃的でダイナミックなパフォーマンスだった。
当たり前だが、ドラムもギターもキーボードも弾きながら歌うのは、かなりアクロバティックな行為だ。どうしても曲芸的になってしまう。
それをジャック・ガラットはエネルギッシュにハイパーにやることによって、かっこいいパフォーマンスにしてしまった。必然として、凄い熱量のプレイになる。
一人で演奏しても、というか一人で演奏するから熱いステージになるのだ。
あの楽曲のエネルギーを生んでいるのは、この演奏スタイルがあるからなんだ、ということも分かるステージだった。
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