でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール

北陸新幹線沿線および付近の都市を廻るでんぱ組.incの「かがやきツアー2015」は折り返し地点に到着。4本目の飛騨市文化交流センター公演は、「しょこたん♥でんぱ組」としてコラボした仲でもある中川翔子とのツーマンとして行われた。

でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
 開演予定時刻を少し過ぎて「俺はしがないサラリーマンだ。」と“Dear☆Stageへようこそ♡”のナレーションが――そう、トップバッターはでんぱ組.inc。暗闇の中6人がステージに揃えばライヴスタート。彼女たちの原点=秋葉原ディアステージから遠く離れたここ飛騨でも、6人でステージに立てばホームになるのだという気概がカラフルに弾ける。今までなかなか訪れてこなかった土地だからだろうか、観客と丁寧に距離を縮めていっている印象で会場の空気は温かい。MCではまんが・アニメを軸とした観光振興を目的に設置された「飛騨市まんがカルチャー伝播室」の室長に6人が就任したことを成瀬瑛美が報告し、副室長は募集中であることも告知(詳細は飛騨市ホームページをご覧ください)。「もっともっと飛騨市をアツくしていきたいのでよろしくお願いします!」と相沢梨紗が宣言し、“Future Diver”“FD2〜レゾンデートル大冒険〜”へと繋げた。そしてひとつ目のハイライト“イツカ、ハルカカナタ”。ソロで歌い繋ぐ序盤を経て6人一緒に歌うサビ、メンバーの振りに合わせて一斉に上がるサイリウム、広がる光の波を見渡すメンバーの笑顔……高速でんぱソングだけでなく、バラードもしっかり聴かせることができる今のでんぱ組.incの地力が表れた場面はとてもドラマチックで感動的だった。「絶好調なみなさまへお届けしたいと思います!」と“NEO JAPONISM”から始まった後半戦。“ちゅるりちゅるりら”での熱狂冷めやらぬ間に突入した“でんぱれーどJAPAN”では、客席からのコールも最高潮に。そのまま、観客のタオル回しが鮮やかな“おつかれサマー”でフィニッシュ! 「このあと、みんなおまちかねのしょこたんが来てくれるよー!」と、しょこたんへバトンタッチだ。

でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
ダンサー2名を引き連れ、走りながら登場したしょこたん。ビビッドピンクのワンピースをはためかせながら1曲目は“ドリドリ”だ。「はじめましての方も久々のみなさんも、中川翔子と申します! でんぱ組.incのステージを見て高まっておりました! おつかれサマー!」「ずっとぼっちで中野で体育座りしていたけど、でんぱ組.incと出会えて青春を取り戻したかの如く今生きております!」。息つく暇もなく喋り倒す彼女に圧倒されているうちにコール&レスポンスが始まり、会場全体で「バッカルコーン!」とジャンプをし……と、気づいたらしょこたんのペースに完全に乗っかってしまっているこの感じは何だろう。トラブルも何のその、「マイク壊れたぁぁあ!」とそのハイテンションっぷりは健在である。強く印象に残ったのが、たったひとりで(あるいはダンサーを従えながら)ステージの真ん中に立ち、客席からの熱い視線や歓声をすべて請け負い、歌声やアクションに変えてまた客席に返す、というシンプルなその姿。ソロアーティストとしての誇りと強さが“RAY OF LIGHT”のような壮大なバラードにしろ、ロックテイストの“happily ever after”にしろ、境目なく打ち出されているのが彼女の凄みなのだと実感させられた。「もっと高く! まだまだいける!」とジャンプを煽りながら「答えはそう/いつもでんぱ組.incにある」と歌詞を変えた“空色デイズ”で終了。でんぱ組.incのメンバーをはじめ、しょこたんが様々な人に慕われる理由=人を巻き込むパワフルさと懸命さを目の当たりにした。

でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
でんぱ組.inc×中川翔子@岐阜・飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール
客席からの「しょこたん♥でんぱ組」コールに応じて、アンコールで登場した7人(夢眠ねむは先のMCで「今日は絶対やらないけどね〜」なんて言っていたが。笑)! 「しょこたん♥でんぱ組です!」と声を揃えると、会場が沸き上がったのは言うまでもない。しょこたんに至っては自分のスカートをバサッとめくりながら「一緒に涙を流せるような素敵な仲間に出会えて本当によかったー!」と叫ぶほどの高揚っぷり。そのスカートの中身を隠そうと、藤咲彩音や最上もががあたふた動いているのが微笑ましい。そして“PUNCH LINE!”“続・PUNCH LINE!”を連続で披露。じゃれ合うようにスカートをめくり合う箇所にて「しょこたんのスカートめくりすぎた……」とでんぱ組.inc側が反省するほどの珍場面も生み出しつつ、ラストには“pretty please chocolate on top”を届けた。「時代を切り拓くでんぱ組.incをみんな命がけで応援しようぜ!」というしょこたんからの熱いエールを受け止め、次の公演へと向かう6人。古川は「(しょこたん♥でんぱ組の)再結成を願ってこれからも頑張っていきたいと思います!」と宣言してくれたが、「今後もぜひ!」と大きな声で言いたくなるような充実のツーマンだった。(蜂須賀ちなみ)

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