フー・ファイターズ @ 幕張メッセ - フー・ファイターズフー・ファイターズ

フー・ファイターズ @ 幕張メッセ

この日、千葉ロッテ・マリーンズが宿敵の日本ハム・ファイターズに2日連続となる劇的なサヨナラ勝利を上げ炎上した幕張だが、夜にはそれを越えるエキサイトメントが渦を巻いた。デイヴ・グロールが何度も誇らしげに告げた通り、「日本最大のフー・ファイターズのライヴ」が幕張メッセで行われたのだ。サポートのハイファイ・ハンドグレネイズが暖めてくれたメッセのステージに現れたフー・ファイターズ。ステージにはいきなり7人もメンバーがいる(そのうち一人はパット・スメア!)。しっとりした“レット・イット・ダイ”からいきなり新作の1stシングル“ザ・プリテンダー”に突入。曲中に「わぁあああー」とか叫ぶのは、いつものデイヴのパフォーマンスだが、やっぱり2万人の観衆を前に、明らかにこれまで以上にテンションが高い。「これまでフジ(マウント・フジと言ってたけど、ご愛嬌ってことで)では1時間ぐらい、武道館では1時間半ぐらいしかやってなかったけど、今日は2時間やるぜ」と高々と宣告しながら、40分も経たないうちに“タイムズ・ライク・ジーズ”、“ラーン・トゥ・フライ”、“ディス・イズ・ア・コール”(最高!)、“スタックド・アクターズ”など、人気チューンを連発。「2時間持つのかよ?」ってちょっと不安になったが、心配ご無用。曲間には従来(’70s)のアリーナ・ロック・ライヴらしく、ギター・ソロやドラム・ソロを挟み、完全にマイペースを築き上げる。ニルヴァーナが触発したグランジ・ムーヴメントによって、一時期は完全に途絶えたこういったパフォーマンスが、デイヴ・グロールの手によって新たなる世代のオーディエンスの前でよみがえるのは実に感慨深い。さらにメンバーが8人に増殖したアコースティック・セットでは、セットのクライマックスのひとつであった激ドラマチックな“ヒーローズ”が演奏され、そのあとひとりひとりの得意技を披露させた超ご丁寧なメンバー紹介を経て(この間にドラムのテイラー・ホーキンズは自身の曲を熱唱)、“エヴァーロング”、“モンキー・レンチ”、“オール・マイ・ライフ”という怒涛の3発で一旦終了。アンコールでは、これまた嬉しい1stからカントリー調にアレンジされた“ビッグ・ミー”、さらには最新シングルの“ロング・ロード・トゥ・ルイン”、最後に“ベスト・オブ・ユー”。会場の都合で音響がイマイチだったのを除き、この日のセットに不満を持つ者がいただろうか? パンク/ハードコアのルーツを決して忘れることなく、大衆エンターテイメントとしてのロックを引き受けたデイヴ・グロールの笑顔はあまりにも眩しすぎた。(内田亮)
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