スカウティング・フォー・ガールズ @ 代官山UNIT - スカウティング・フォー・ガールズスカウティング・フォー・ガールズ

スカウティング・フォー・ガールズ @ 代官山UNIT

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今年の春、アルバム『スカウティング・フォー・ガールズ』で日本デビューした英ロンドンの3人組=スカウティング・フォー・ガールズ。日本デビュー直前の3月にブリティッシュ・アンセムズに出演しているが、単独来日公演は今回が初。全英チャートでは1位を獲得、60万枚以上を売り上げている彼らだが、そうした実績と較べてしまうと、日本での人気はまだまだと言いえるかもしれない。しかし、代官山UNITには、そのメロディに魅了された、多くのオーディエンスがつめかけた。美メロ+ピアノという組み合わせから、メロと音色で酔わせるライブ展開になるのでは、とも思っていたけど、意外や意外。ライブという場で、オーディエンスを惹きつけてやまなかったのは、その美メロ以上に、ボーカリスト=ロイの突き抜けた愛すべきキャラクターが生み出す空気感だったように思う。とにかく想像を遥かに超えるパワフルさに圧倒されっぱなしのライブ。場内が暗転し、ステージに3人とサポートのギタリストが姿をみせると、歓声と拍手でメンバーを迎えいれたオーディエンスの間から、思わずクスクスとかすかな笑い声が漏れてきたけど、全員見事なまでに飾りっ気がないうえに、ヴォーカルのロイに至っては、チェックのウエスタンシャツをシャツインしたそのベルトの上にお腹がちょこんとのっかっているのだ。シャツインだけでもかなりのインパクトなのに…。でも、フロアを本当に驚かせたのは、その後の彼の動きだと思う。ピョンピョン、所狭しとステージを跳ね回って、軽快にエレピから力強いリズムをたたき出す。運指も激しいけど、安定感があって、ピアノが身体と一体化しているよう。エモーショナルだけど、昨今のピアノ・エモといわれるバンドたちのパフォーマンスとも一味違って、ひたすら陽のヴァイブが強い。そしてMCのたびに「一緒に歌おうよ」とオーディエンスを促す。思わず口ずさみたくなるメロディを、実際にオーディエンスたちに口ずさませてしまって(それが英語がわからない日本人だろうが、一見さんであっても)、得も言われぬ開放感と一体感を味あわせてくれるのだ。正直、ショウの冒頭は、オーディエンス側もそのテンションに呑み込まれたのか、期待してきたのとは気色が違うパフォーマンスで意表を突かれたのか、ちょっと警戒心があったのか“ユー・ワー・フィッター・イン・ユア・マイスペース・ピクチャー”で「オーッツ、オーオーオーオ〜」と煽られても、応えてたのは、フロア前方だけ。若干空回り気味で、メンバーも苦笑いしていたけど、そんなフロアの空気感が数曲続いても彼らはとにかくめげない。そんな空気感に諦めの表情をみせる海外アーティストを何人もこれまでみてきたけど、ロイはとにかくオーディエンスを煽り続ける。5曲、6曲目ときて、客席とメンバーたちのテンションが噛み合い、歯車が上手く廻り出したように思う。そう、彼らの曲はそもそも「僕は歩き続けて行く」とか「彼女は本当に素敵だ」とか「君のことがふっ切れてない」とか“めげない”スピリットから生み出されているものなのだ。“美メロ”とか“ピアノ”というタームに引っ張られがちだけど、そこにこそ彼らの本質がある。逆に、ステージ上の彼らの清々しいまでのめげなさが、曲に更なる輝きを与えていたように思う。カラフルでポップなサウンドも相まって、中盤以降フロアには笑顔が溢れていた。18日の大阪公演に行かれる予定の方、是非歌詞を見直すことをオススメします。(森田美喜子)
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