NME大賞で最優秀テレビ番組賞にイギリスの人気番組『Skins』が輝いたが、賞のプレゼンターを務めたジョン・ライドンはこの番組をNMEとの動画インタビューで「『Emmerdale Farm』がMDMAをキメたようなヤバさがあってすごく気に入っている」と語っている。
『Skins』は主要登場人物の17歳から18歳までの日常をリアルに描いたドラマ・シリーズで、役者もスタッフもこれまでに2年毎に総入れ替えしてきたことで知られている。メインとなる若者たちを演じる役者は基本的にほぼ全員がアマチュアで、脚本も若手に任せられることが多く、家庭崩壊、摂食障害、性同一性障害、薬物濫用などといったテーマを取り上げていくエッジの利いた内容で知られている。ちなみに『Emmerdale Farm』とは、来年放送開始40周年を迎えるという、ほとんどお化け番組のような長寿ホームドラマのこと。
この『Skins』はその後、MTVでもアメリカ版が製作され放映されているが、こちらはイギリス版に較べるとヌルいと批判も多く、ジョンも今回のインタビューでアメリカ版の方は「ものすごくダサいね」と話していて「なんかやり方をどっかで間違えちゃったんだろうね」とこき下ろしている。
授賞式でジョンは自身の写真集『Mr Rotten’s Scrapbook』で最優秀刊行物賞も受賞し、ジョンはこの作品を「誠実さと正直さとクォリティーへのロード・マップだ」とたとえてみせた。
さらにインタビューでジョンは昨年10月に急逝してしまった義理の娘にあたるザ・スリッツのアリ・アップへの追悼の意も表わしている。ジョンはアリを「真にオリジナルな存在だった」と語っている。「アリがいなかったら、今現在活躍している女性歌手の半分くらいは今もその表現を認めてもらえてなかったはずだよ。アリ以前には、女性歌手にやらせてもらえることがいかに限られていたものだったか、思い出す必要があるよ」。
ジョンの動画インタビューを観るにはこちらから→
http://www.nme.com/nme-video/john-lydon-at-the-shockwaves-nme-awards-2011---video/801277373001
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