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 「おまえら、こんな時間にバカヤロー! もっともっと2004!“スウィンギン・ニッポン”聴いてくれ!」。星条旗モチーフのタンクトップに短パン&ハイソックスといういでたちの不審極まりない約20人のダンサーズを従えて、氣志團、襲来! 壮観!! フロアに満杯になったお客さんたちは、待ってましたとばかりに踊りまくり、床が思いっきり揺れている。隙間をびっちりと埋める音数の多さが焦燥感とやるせなさを掻き立て、ヤンク・ロックの様式美を誇る“雷電”“鉄のハート”と高速BPM楽曲でぐんぐんヴォルテージをあげていく。「ALL RIGHT、オムライス、オムロン、大村昆、小倉久寛のラジオ番組は、『おぐらでオグラダ』、事務所はアミューズ……」、その後、アミューズの所属タレントを列挙していくという奇天烈な展開。もちろん爆笑である。「明けましておめでとう! おしゃべりもいいけど、もっとロックを体感したいだろ? ……反応が遅れているのはなぜかしら?」。もちろん、おもしろいから! しかし、パフォーマンスの絶妙さと同様に、楽曲そのもののクオリティ、そしてプレイアビリティの高さが浮き彫りになるアクトで、とてもスマートだと感じた。“ゴッド・スピード・ユー!”“デリケ―トにキスして”、そして、「俺達の世代で、ニッポンをもっと盛り上げていこうぜ!」と前振りして“One Night Carnival”。再びダンサーズ、なぜかモニカ・ベルッチ風の黒髪ボブのズラを装着して登場、フロアの熱も最高潮に達した。ラストは“黒い太陽”。6曲という厳選されたセット・リスト、氣志團は、笑いと音楽との2つの渦が美しくグルーヴを織り成す、稀有なステージを見せてくれた。(大前多恵)
氣志團、必殺の決めポーズ!
対するお客さんの決めポーズ!
(“ワキガ汁Tシャツ”を振りながら)