お馴染み“BE MY BABY”のSEが止み、ピンスポットに照らし出された早乙女光がトランペットで高々と響かせるのは、最新アルバム『日本人』の幕開けを飾る“夜明け”のメロディ。そして、弾むようにステージに駆け込んできた綾小路翔の「ウィー・アー・日本人!」の絶叫とともに“日本人”へ流れ込む! 《我ら 誇り高き日本人》のメッセージを力強く鳴らしていく6人のロック・モードが巻き起こした熱気が、《誰かに打ち明けたくて/明けない夜なんてないこと》という“夢見る頃を過ぎても”ではEARTH STAGE一面に拳を突き上げさせていく。そして、“Baby Baby Baby”のパワフルなロックンロールにでっかいハンドウェーブで応えるオーディエンスの情熱が、会場の温度をさらに上げていく。
「オーラーイ!」と巻き舌で歌う翔やんに続けて巻き起こる、フロア一丸のコール&レスポンス。そのフレーズを「オムライス!」「オムロン!」「大村崑!」「王貞治!」「大黒摩季!」と次々と変えていき、いちいち笑いを誘っていく。「2012年もいろいろありました。楽しいこともあれば、つらいことも悲しいこともあった。今日までみんな耐えてきた。みんなおつかれさま! 氣志團も、結成15周年という節目の年でありました。メディアにも出ました。でも、訊かれることは『ゴールデンボンバーの先輩としてどう思いますか?』とかばっかり!(笑)」と2012年を総括(?)した翔やん、ここで「第1回・氣志團ちゃん紅白歌合戦!」と宣誓して、美輪明宏やコブクロに仮装したメンバーとともに凸凹歌合戦を繰り広げてみせる。そこから突如プリプリ“Diamonds”を経て、名曲“One Night Carnival”で幕張メッセがダンス・フロアに一変! 途中で演奏が止まると、ハートマークを掲げたオーディエンスがサビを熱唱! 「いろんなことがあったけど、結成15周年、バンド続けてきてよかったです!」と語りかける翔やん。「これからも俺たち氣志團は、ロックンロールとお前らに、一生、一生、一生……」の声に続けて、♪恋しているのさ〜と曲を再開、一気にクライマックスへ向けて駆け出してライブ終了!……と思ったら、なんと最後はゴールデンボンバー“女々しくて”! ポンポンを振り回しながら踊り歌う6人の姿が、EARTH一丸の大ジャンプを巻き起していく。「来年もいっぱい遊ぼうね! 氣志團でした! バイバイ!」と翔やん。ロック魂とエンターテイナー精神を全開放したような、最高のアクトだった。(高橋智樹)
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