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  19時20分オンタイム、“モンキー・マジック”にのせて175Rが登場。そしてそのファンキーなリズムをブチッ!とぶった切っり、一発目から豪速球アンセム“GLORY DAYS”だ。「盛り上がっていこうぜ幕張~!」。そう言われる間もなく前方は早くも沸騰、拳がニョキニョキと天を突き刺している。僅か一秒前の残像すらとっとと振り払って突進していくこのナンバーの最中には、彼ら自身にすらその「汗」の意味が分かってないんじゃないだろうかとさえ思える。そして、続く“パスポート”は翻って一音一音を渾身の力を込めて叩きつけ、噛み砕いて「聴かせる」ナンバー。同じ速度なのに、今この瞬間の興奮よりも余韻が引き立たつ楽曲だ。
 「俺達の夢だった武道館公演」(SHOGO)を達成した175Rの2004年が、今日ここで締めくくられることになる。そんなメモリアルな日にも拘らず、自分達のことはほっといて奥田民生へのリスペクトを表明、そのほっこり謙虚なMCに思わず和んでしまった。
 そして新曲“マンハッタン”へ。これまた一瞬で正解ボタンを押してしまうキラー・メロ搭載のポップ・パンクだ。続く“あの日あの夜、僕を照らしていた月の光”のこってり濃厚な泣きメロとの対比も鮮やか。でも肝心のエモーションの密度だけは、彼らのスタンスが性急だろうがスロウだろうが全く変わることはない。「2005年のロック・シーンがもっと盛り上がりますように! “空に唄えば”!」。常に過剰で、常にいっぱいいっぱいのエモーションが再び溢れ出す。このまま2005年も、走り抜け。(粉川しの)



1 GLORY DAYS
2 パスポート
3 マンハッタン
4 あの日あの夜 僕を照らしていた月の光
5 1085
6 空に唄えば
7 ORANGE