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 全体的に見ると、現在のラウド・ミュージックの精鋭が集まった形となった本日のGALAXY STAGEもいよいよ終盤! 7番目の登場となったのはストレイテナー。非常に独特な洋楽的文脈を感じさせるバンドで、そこが大好きなのだけれど、この日もそんな持ち味が大爆発。“ボーン・スリッピー”(!)のカヴァーという1発目からしてモロだが、オリジナル曲でもそうしたストレイテナーの魅力はいかんなく発揮されていた。“キラー・チューン”“泳ぐ鳥”、ストレイテナーの曲が胸にガツンとくるのは、メロディーの芯さえしっかりしていればどんなにブン回しても大丈夫という、いい意味での乱暴さがあるからだ。Drのナカヤマはこれでもかと叩きまくり、ホリエはギターを弾きながら吐き捨てるように歌う。だけど、その音楽が入ってくるのは一番繊細な部分なのである。もうすぐ発売のニュー・アルバムからの曲を披露した後、最後はやっぱり“トラヴェリング・ガーゴイル”。MCでホリエは「まだカウントダウンじゃないけど、記憶がなくなる位の忘年会になればいい」と言ってたが、まさにそんな頭がブッ飛ぶような素晴らしいライヴだったんではないか。それはGALAXY STAGEに挙がった手の数が物語っていたと思う。



 そして、いよいよ迎えるはトリのエルレガーデン。SEが始まると四分打ちに合わせて、すさまじい大歓声。つまり、その期待もすさまじかったわけだが、淡々と歩いて現れたこの4人がやったのは、そんな期待に応える本当にいいライヴだった。おそらく初めて彼らのライヴを観た人もいたと思うのだけど、そんな人も一発でこの音の楽しさに入っていけたのではないか。というのも、エルレガーデンはポップの呼吸が見事なのだ。1曲目だった“Supernova”も初期の名曲“風の日”も、メロディーがいいのはもちろんだが、そのメロディーを呑み込ませ、一緒に跳ぼうと巻き込んでいく呼吸が絶妙なのだ。「カウントダウン神社に行って、このメンバーと来年も元気に楽しくやれたらいいなとお願いしてきたんだけど、そこにはお前らも入ってるから」というオーディエンスへのMCの後は最新シングル“Missing”、そして本編終了後のアンコールは“make A wish”。バラードのあたたかい弾き語りから、猛スピードのパンク・チューンへ。ヴォーカルの細美はこの日、先のMCの他にも何度も「ありがとう」と言っていたが、なによりもその音楽にそんな想いが込められてることが伝わってくる、トリを飾るにふさわしい素晴らしいライヴだった。(古川琢也)

ストレイテナー
1 Born Slippy
2 KILLER TUNE
3 A SONG RUNS THROUGH WORLD
4 泳ぐ鳥
5 REMINDER
6 MOTIONS
7 PLAY THE STAR GUITAR
8 MAGIC WORDS
9 TENDER
10 TRAVELING GARGOYLE

ELLEGARDEN
1 Supernova
2 Pizza Man
3 風の日
4 No.13
5 Good Morning Kids
6 Missing
7 The Autumn Song
8 Surfrider Association
9 ジターバグ

EN:make A wish