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SEのヴォリュームがぐっと上がったのを合図に手拍子が巻き起こり、フジファブリックが登場だ。音がひとつ、またひとつと緻密に積み重ねられていくイントロから、セッションが大きく波打ちながら加熱していく圧巻のオープニングが刻まれる。1曲の中に数曲分の情報とエモーションが凝縮されているかのような、とにかく濃い、特濃のスタートである。しかし彼らの情報とエモーションは複雑な色合いを映し出しつつもけっして難しくはならない。投げかけられる音塊はすこぶる直情的なのだ。畳み掛けられた“モノノケハカランダ”でそんなフジファブリックの個性は一気に爆発、“TAIFU”では文字通りフロアは台風直下のごとき盛り上がりを記録した。そして、くるりを観ていたらパスを忘れて楽屋に戻れなくなってしまったという志村の災難トークを交えつつ、セットはハード&プログレッシヴな緊張感から一転ポップな“虹”へ。数万の手がステージ目掛けてウェイブを繰り出す中、キーボードのカラフルな音色が鮮やかにEARTHの空間を染め上げていく。その後も緩急自在にテンションを操りながら“陽炎”“銀河”といったキラーチューンを連発。EARTHステージは早くもクライマックスの盛り上がり!(粉川しの)