メニュー




半端じゃない熱狂、半端じゃない期待。COUNTDOWNに、ついに、本当に、東京事変がやってきたのだ。椎名林檎のファーストボイスにEARTH STAGEが揺れる、震える。圧倒的な存在感にして、絶対的なイコンとしての佇まい。“林檎の唄”“群青日和”など、曲ごとに完全にその声色を変え、ある一点を見つめるかの如く両眼をはっきりとあけ、次々と珠玉のナンバーを歌い上げていく。両サイドで奏でるベースの亀田誠治とギターの浮雲の破格のプレイも、尋常じゃないその勢いにさらに拍車をかけているのだ。オーディエンスも手拍子と熱い声援で、しっかりとそのパフォーマンスに応えている。「またどこかでお目にかかれることを楽しみにしてます。東京事変でした」。ラストに彼女が放った今日唯一の言葉に、思わずはっとさせられる。どこかはにかんだ笑顔でステージを去っていった林檎。夢ではない。確かに現実だ。僕らはここ幕張で、確かに東京事変を目にした。体感したのだ。(洪弘基)