昨年はベースの関根史織が巫女の姿で元日に登場し、おおいに会場を沸かせてくれたBase Ball Bear。しかし、今回の幕張ではそうしたサプライズはなし。むしろ真正面からガチンコ勝負に来た感じ。しかし、それがいいのだ。「いくぞー、幕張！」と絶叫にも近い声で客席を煽るVo＆Ｇの小出祐介も気合十分。１曲目からGALAXY STAGEを埋め尽くしたオーディエンスをいとも簡単にタテノリでBase Ball Bearが揺らしてしまうのは、この熱量なのだと思う。事務所の先輩、氣志團のリーゼントを真似してみましたというＧの湯浅将平の白熱ダンスなんてものもありながら、会場の温度はとどまるところを知らずに上がっていく。「直前まであまりに緊張して、ずっと出たくない出たくないと、ぐずっていたんですけど、あまりにもずっとぐずってたんで、服のボタンをいろいろ留めてない」と小出は言っていたが、まったくそんな様子は感じられない。コール＆レスポンスあり、グルーヴィンなダンス・ナンバーあり、余裕の圧勝。それはオーディエンスの声の大きさでメンバー自身も感じたんじゃないかと思う。（古川琢也）