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メンバー登場前のエレクトリックなSEが流れた瞬間、オーディエンスが大きな手拍子を始めたことからも、その期待度の高さをうかがうことができるサカナクション。ロックなバンド・サウンドと、テクノやハウスなどのエレクトリック・ミュージックを融合させたサウンドで話題を呼び、今年ついにメジャー・デビューを果たした彼ら。都会っぽいエッジなサウンドは、ライヴだとさらに進化する。音源をそのまま垂れ流すのではなく、バンドサウンドの枠にとどめるのでもなく、まさに「進化する」のだ。ソリッドなリズム隊とシンセサイザーが絶妙に絡み合い、その隙間をメロディアスなギターと無機質なヴォーカルがウネウネと縫っていく。横ノリも縦ノリもできる不可思議な磁場は、ちょっと泣けるほど気持ちいい。超満員のオーディエンスも充足感いっぱいの笑顔を浮かべていたのが印象的。とんでもない大器を目撃してしまった!(上田智子)