「行くぞー!!」という西村（Vo＆G）の叫びでスタートしたシュノーケルのステージ。早速“エスパー” で躍動感いっぱいのギター・ロックをひたむきなプレイで鳴らせば、フロアも揺れる！ 甘酸っぱいメロディが印象的な“ラプソディ”で弾むようなベース・ラインがお客さんのノリを誘導すれば、たくさんの人差し指がクルクルと宙を舞った。更に西村の「新曲やりまーす」で始まった“一筋縄”は「僕が作ったメロディにチャットモンチーの橋本絵莉子ちゃんが歌詞を書いてくれた曲」。女の子の鋭い観察眼で男心が描かれた素敵なラヴソングを、重厚なサウンドでスケール感いっぱいに鳴らした。今年のシュノーケルは、かなり頼もしい。演奏がどっしりタフになったから、ちょっとやんちゃに暴れても平気な自由さが今の彼らのライヴ・パフォーマンスにはあり、それがまたオーディエンスの熱気を高めていく。「私事ではありますが2008年、今日が一番最高です！」と言ってたが「私事では無いぞっ！」と心の中で突っ込んだお客さんも多かったはず（笑）。それほど終始、今のシュノ―ケルのロックの一番美味しいところを抽出したようなナンバーの大放出にフロアは大盛り上がりだった。（上野三樹）