力強いビートと景気の良いお囃子がフロアを満たす。HYのステージがスタートである。オープニング・ナンバーの“フェイバリットソング”では、新里がマイクを握りながらステージを左右に駆け巡り、ハンド・クラップとスウェイを煽っていた。「みなさん盛り上がってますかぁぁぁぁ! こっからはハードに行きますからねぇ!」と、野太いシャウトも決める。その予告どおり、今度は爆音でハードにドライヴしてゆく“コントロール”へと傾れこむのである。朴訥とした調子と笑顔が特徴的なHYだが、この温度まで一気に駆け上がれるスキルも持ち合わせているというのが凄い。「1曲目と2曲目の違いは何!?って感じでしたね」と自分で言っているのだから世話ない。続いては2010年1月リリース予定のニュー・アルバム『Whistle』からのナンバー“告白”だ。紅一点・仲宗根(Vo./Key.)のエモーショナルなヴォーカルも届けられる。更には“366日”へと繋いでドラマティックな美曲が固め撃ちされ、まさにHYのスタイル大放出といった印象のステージである。「みんなで歌うときっと楽しいよ!」と、満場のオーディエンスが男性パートと女性パートに分けられ、それぞれ新里と仲宗根とのコール&レスポンスでEARTH STAGEは更に加熱。“散歩に行こう”の後に新里は「皆さんのおかげでHY、10周年を迎えることができました。いろんなことを学ばせて頂きました。3月からは全国160本以上のツアーに出ます。我々が皆さんのもとに足を運びますので」と告げ、そして最後に彼らが届けてくれたのは、彼らの過去から未来へと続く道程を歌いこんだ“レール”であった。(小池宏和)
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