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カウントダウン・ジャパン03/04初日、EARTH1ステージのトリを飾るのは沖縄が生んだファブ・ファイヴ、HY! 2003年は、奇跡的なまでにまっすぐに「ひとり」と「みんな」をつなぐHYの大らかな歌声があらゆるところで響き渡った1年だった。いつもの琉球民謡にのって登場するなり、HIDEは「トリはHYでいいんでしょうかねえ?!」なんて言っていたけど、そんなこと言う必要がまったくないくらい、HYは会場全体に熱く待たれていた。HIDEとSHUNの掛け合いによるサビのメロディーが印象的な“隆福丸”からライヴはスタート。HIDEとIZUがメロディーを歌い、そこにラップが絡んでいくという「HY黄金律」を確立した曲“ホワイトビーチ”を2曲目に早くももってくる。それにしても、夏のロック・イン・ジャパン時に比べても、バンドの大きくなったこと! 「みんなの声下さい!」。屈託なく合唱を誘う姿には、自分たちの歌が確かにみんなに届いているんだ、という自信が溢れている。その自信がさらに伝わってきたのが、2曲の新曲。HIDEいわく仮タイトル「弱虫毛虫丸出し」(?)という曲も、沖縄の海について歌った曲も、どちらも彼らの最大の武器である優しいメロディーを中心に据えた素晴らしい曲だった。終盤は、怒涛のHYアンセム連打。代表曲 “AM11:00”から始まりライヴの定番曲“フェイバリットソング”、本編最後の“旅立ち”、そして「もっともったいつけるつもりだったんだけど、早く出てきたくて!」というMCに続いてのアンコール“Street Story”。包容力に満ちたメロディーにのってみんなの無数の手が左右に揺れ続ける光景は、彼らが「何も拒まず、決して汚されない」その本質を研ぎ澄ましつづけていると確信させてくれた。(小杉俊介)