オープニングSEが流れる中、登場した新里英之（Vo・G）、名嘉俊（Dr）、許田信介（B）、仲宗根泉（Key・Vo）、宮里悠平（G）。「楽しむ準備は出来ていますか？　ハジケて行くよ～！」と新里が観客に呼びかけ、スタートした1曲目は“Street Story”。三線の温かい音色、切れ味抜群のビート、瑞々しい歌声に誘われ、観客は掛け声を上げながら踊り始めた。
掲げられたたくさんのタオルがフロア全体で勢い良く回転する様が壮観だった“エール”の演奏後、最初のインターバル。「改めましてHYです！　めちゃくちゃ元気がいいですね！　さあ、みなさん。2013年もあとわずか。みなさんにとってどんな年になりましたか？　素敵なドラマは作れました？　2013年はまだもう少しあるので、ドラマを作っていきましょう。『今年、こんなにはしゃいだの初めてだな』というくらいはしゃいでいきませんか？　今年最後のライヴ、全力でいきたいです。では早速、来年出るアルバムの新曲をやりたいと思います。今、会いたい人を思い浮かべて聴いてください。手拍子をもらえると嬉しいです」、新里が語りかけ、“会いたい”がスタート。ストレートに愛を伝える歌詞が胸に沁みる。続いて、“あなた”。あの印象的なピアノイントロが奏でられると、大喜びした人々の間から歓声が上がる。仲宗根の歌声にじっくり耳を傾けながら、瞳を潤ませている観客もたくさんいた。
「次はですね、みなさんを沖縄に連れて行きたいと思います」と言い、エイサーの祭り太鼓楽団をステージに招き入れた新里。そして始まったのは“帰る場所”。琉球太鼓の力強い音色に彩られながら雄大に響き渡っていく。生まれ故郷が懐かしく思い出されるかのようなノスタルジックな旋律とビートに誘われ、観客は自ずと手拍子をし始めていた。そして、「ハジケる準備は出来ていますよね？」と煽り“ガジュマルビート”へと雪崩れ込んだ。場内の誰も彼もが夢中になって飛び跳ねながら踊る。真冬であることを忘れてしまうくらい熱い昂揚感がEARTH STAGE全体を包んでいた。ラストを飾った“ホワイトビーチ”は、身体を揺らしながら観客も歌声を思いっきり響かせる。素晴らしい一体感を噛み締めたライヴだった。（田中大）