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熱気と歓声あふれる広大な空間に響き渡る、“夜の向こうへ”の荒井岳史(Vo・G)&川崎亘一(G)の清冽なギター・アンサンブル! the band apartが今年も年末の幕張に爽快な風を吹かせにやってきた。初の全曲日本語詞アルバムとなった意欲作『街の14景』を生み出した2013年の終わりを、その澄み切ったサウンドで鮮やかに彩っていく。そのまま“I love you Wasted Junks & Greens”の精緻かつスリリングなサウンドスケープへと流れ込んで、満場のGALAXY STAGEを心地好い疾走感へと巻き込んで、“AKIRAM”のタイト&ファンキーなビートでフロアを揺らしてみせる。そんな音世界とは裏腹に(?)、「毎日寒くてやんなっちゃいますよね……」と飛び出す原昌和(B)のボヤキのようなMCも、もはやCDJのお馴染みの場面であって、「咳が止まんなくて。昨日はスタジオに泊まってたんですけど、湿度計がマイナスになってて。どういうこと?って………頑張りまーす(笑)」という彼の言葉にも笑いと歓声が巻き起こる。

ライヴ会場限定シングル『TOKUMARU e.p.』からの“クレメンタイン”の複雑に絡み合った演奏が水のように涼やかに鼓膜と身体を満たし、センチメンタルな荒井のメロディワークが快楽中枢をダイレクトにまさぐってくる。さらに続けて『街の14景』から“ノード”。静寂と狂騒がドラマチックに織り込まれた楽曲世界が、会場の高揚感を1音また1音と絶頂へと導いていく。さらに“beautiful vanity”ではブリブリと獰猛なエネルギーを放つ原のベース・サウンドが軽やかに弾み回り、木暮栄一(Dr)のリズムが熱気をかき混ぜ、目映いばかりのハーモニーとともにめくるめく多幸感がGALAXY STAGE狭しと満ちあふれていく。

「(CDJに)もう何年も続けて出してもらってますけど。今年はね、アルバムも出しましたし、すごく楽しくやれた1年でした。いろんなことがあったと思いますけど、来年もまたいい年にしたいと思います……よね?」と1年を総括する荒井の言葉に拍手が湧き起こったところで、「人間の技術がどこまで向上するのかっていう話なんですけど……」と突然語り始めた原のMCはなんと「すぐクソをもらす友人の、場所を選ばず『する技術』」の話。フロアにどよめきにも似た笑いが巻き起こる中、「みんな、身体に気をつけて。よい年末を!」と荒井が絶妙のタイミングで軽やかに締め括って、ラスト・ナンバー“星に願いを”の輝ける歌とサウンドで大団円! そのキャラクターまでもが唯一無二のバンアパ空間のスパイスとして作用した、至上のステージだった。そしてGALAXY STAGE・1日目は次から後半戦へ突入!(高橋智樹)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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