ASTRO ARENAって一体何人入るんだ？　次から次へと人が押し寄せ、ぱっつんぱっつんに膨れ上がったフロアを背負って、見たことない景色を見せてくれたのはピエール中野だ。 「イエーイ！ COUNTDOWN JAPAN帰って来たぞ。いけんのかい？」。そんな掛け声から、景気づけの（?）一発、関ジャニ∞“ズッコケ男道”でエアドラムをしながらフロアを揺らし、9mm Parabellum Bullet“Black Market Blues”でポゴダンスを巻き起こす。まだまだ肩慣らしとばかりに、B'z松本孝弘の超絶ギターが冴える『ミュージックステーション』のテーマ“#1090 [千夢一夜]”から、嵐“A・RA・SHI”へ。曲のラストでは、気持ちよさげに独唱状態に。

しかし彼のDJはここからが本番。ブース脇のドラムセットへ座ると、「COUNTDOWN JAPANでドラム叩くの4年ぶりくらいなんですけど。しかもこれが2013年叩き納め」と、Perfume“レーザービーム”に合わせ、乱れ打ち。曲をスピンしつつのドラム・プレイという、リアル太鼓の達人状態で盛り上げていく。「いやあ、カオスでしょ」「新しすぎるだろ、この感じ」。これは反則。楽しすぎる。

DJ＆ドラミング・スタイルで、リミックスを手掛けた、でんぱ組.inc“でんでんぱっしょん　ピエール中野が叩いてみた Remix”に、子ども番組でキッズに大人気の“ぐるぐるどっか〜ん！”、ももいろクローバーZから、凛として時雨“nakano kill you”まで、汗だくになりながらプレイし、もはやタテに飛ぶほかにはスペースがないくらいみっちみちのフロア＆２階席まで、高く高くジャンプさせた。揺れたな、ASTRO ARENA。

再びターンテーブルの前に戻り、ここからはキラーチューン連投でフロアをさらなる高みへ。サカナクション“アイデンティティ”～KANA-BOON“ないものねだり”で爽快に踊らせ、そしてMAN WITH A MISSIONとマキシマム ザ ホルモンの轟音でKOし、仕上げはAKB48“ヘビーローテーション”からのHi-STANDARD“STAY GOLD”。
「もう、2014年まで2時間切ってるよ、全力でバカになろうぜ。やったーって叫ぼうぜ」と、ラストは、はっぱ隊“YATTA!”の、「やった！」コールで続くハヤシヒロユキ（POLYSICS）へと、これ以上ない熱さで繋いだピエール中野。おまけに、「DJハヤシはきっとXジャンプするから一回やっておこう」と、おいしいところも先取りする欲張りな1時間だった。（吉羽さおり）