レッド・ツェッペリンのファンの中でこのアルバム『プレゼンス』を最高傑作として高く評価する一派が根強くいて、常にそれを主張し続けるのは、このアルバムが未だに正当に理解/評価されていないからだ。この作品がツェッペリンの最高傑作であるばかりか、ロックの最高到達点を示す一作だと未だに認識されていないということ自体が、いかにツェッペリンが桁違いの偉大なバンドであるかの証である。つまり、ツェッペリンの真の凄さは未だにリスナーのキャパシティーを超えているのだ。
一般的にツェッペリンの魅力であるとされているグラマラスな展開やヨーロッパ的な叙情性をこのアルバムではことごとく排して、無機質なまでにソリッドで幾何学的なロックの新フォルムを打ち立てた。70年代のロックのムードやロマンとしては異質に響くが、その後のパンク、ポストパンク、オルタナティブの時代を遥かに先んじて凌駕しているほどの底知れない音の力がある。例えばこのアルバムを90年代にスティーヴ・アルビニがプロデュースしていたら、と考えると想像を絶する。50年前の作品であるとは信じがたい。(山崎洋一郎)
発売中のロッキング・オン最新号ではジミー・ペイジが『プレゼンス』を語ったロングインタビューを掲載しています
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