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2014年には5年ぶりの全国ツアー『回転体展開tour2014』をこの1月からスタートさせるthe chef cooks meが、元日のMOON STAGEに登場だ。シモリョーこと下村亮介(Vo・Key・Perc)、佐藤ニーチェ(G)、イイジマタクヤ(Dr)が、まだまだ元気一杯なオーディエンスの喝采を浴び、大所帯サポート陣を率いて姿を見せる。「明けましたねえ! この時間にやるの怖かったけど。みんな疲れてるんじゃないかと思って!」とシモリョーが告げて、嬉しさも悲しさもまとめて引き受けるパフォーマンスが始まった。“適当な闇”でさっそく豊穣な、キラキラとオーガニックに響くアンサンブルが立ち上がり、「歌え!」とオーディエンスを招き入れてくれる。“四季に歌えば”では物憂げな心情もホーン・セクション入りのファンキーな祝祭感に弾け、続く“ケセラセラ”では、女性コーラスとシモリョーの掛け合いが、眩い照明効果にも後押しされて、このバンドの包容力を照らし出していく。

ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文のバックアップを受けて制作したアルバム『回転体』も含め、震災以降の人との繋がりから得たものを振り返りながら、「the HIATUSの細美さんともそうやって知り合って。さっき観て来たんだけど、細美さんカッコ良くて。悔しくてさあ、あんなでかいステージで、俺も負けねえと思ってやってるんだけど。やっぱカッコいいんだよね。前向きで」「そんなふうにして知り合った仲間の一人を紹介します」と、岩崎愛を招き入れて“環状線は僕らをのせて”をデュエットで披露するのだった。そのまま“流転する世界”の、静かに熱量を高めてゆくドラマチックなパフォーマンスへと繋ぎ、「もう終わりですよ、俺ももっと喋ったり歌ったりしたいよ!」と言いながら、最後に披露されたのは「すべてを伝える」と放たれた“song of sick”だ。歌声とクラップでMOON STAGEを満たしながら、賑々しいラストスパートを繰り広げてゆく。「いい年になる、じゃなくて、いい年にしましょう! ありがとうございました!」と大きなジャンプで決めるシモリョー。確かに短い時間ではあったけれど、『回転体』の豊かさとしなやかさ、そして今のシェフの充実っぷりが、しっかりと伝わってくるステージだった。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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