2013年のメジャー・デビュー年にミニ・アルバム『僕がCDを出したら』やフル・アルバム『DOPPEL』を発表し、その鮮烈かつ中毒性の高い楽曲の数々で話題を集めまくった超新星=KANA-BOONが登場だ。GALAXY STAGEを埋め尽くしたオーディエンスの期待感を迎え撃つように、サウンド・チェックの段階から「カウントダウン・ジャパ~~ン♪」と伸びやかなファルセットを披露してくれる谷口鮪(Vo./G)である。いよいよの本番は“1.2. step to you”で一面のクラップ&ジャンプを受け止めると、小泉貴裕(Dr)による機関砲の如きビートが叩き込まれる“ワールド”から、古賀隼斗(G)のギラギラと妖しく煌めくギター・イントロが搔き鳴らされての“ウォーリーヒーロー”へ。現実社会のコミュニケーションの困難さに直面しながらも、鮮やかな技巧の日本語ロックで正面突破を試みる姿が何とも美しい。
大阪で最後に行われたCOUNTDOWN JAPAN(08/09)をメンバー全員で観に行った、という思い出を語りながら、出演の喜びや、オーディエンスと時間を共有することの喜びを伝える谷口。ここで2月26日にリリースするニュー・シングル“結晶星”を披露するというスペシャルな時間をもたらしてくれた。力強いグルーヴと、キラキラとしたサウンドスケープを持つ強力なナンバーだ。おもむろにカウンターを取り出した飯田祐馬(Ba)は、カチカチと来場者数を数え始め、「MAX入っていると思います!」と報告。「CDJって、カウントダウンは分かるんですけど、Jは何の略ですか?(谷口)」「ジャマイカ?(古賀)」「僕たち馬鹿なんで、皆さんで教えてください!(谷口)」と「COUNTDOWN!」「JAPAN!!」のコール&レスポンスを巻き起こし、ラストは“盛者必衰の理、お断り”“ないものねだり”という必殺チューンの連打で盛大なシンガロングの空間を生み出していった。どう見ても初出場バンドとは思えない、圧巻のステージを見せつけてくれたKANA-BOONだった。(小池宏和)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。