まさに「ねごと」という「眠り=夜」を象徴する名前のステージ「MOON STAGE」に、満員の観客の手拍子に呼ばれて踊るように登場した4人のキュートな女の子、その姿はカラフルな衣装に包まれている。「こんばんは、ねごとです! 楽しんでいきましょー! ワン、ツー、スリー!」という蒼山幸子(Vo・Key)の元気なカウントと透き通る歌声に導かれたのは“sharp ♯”! 流れ星のようにキラキラと光る音の粒をばらまきながら、続いて「幕張ぃー!!」と澤村小夜子(Cho・Dr)のハイトーンでキュートな声でのシャウトが会場に響くと、そのまま“Re:myend!”へと突入していく。沙田瑞紀(Cho・G)が軽く屈伸をしながらリズムをとり、藤咲佑(Cho・B)がかわいくステージを駆けると、会場は歓声と両手を上げて受け入れ、会場一体となってねごとワールドが作り上げられていった。
「皆さんこんばんは、ねごとです! 最初から、楽しくて、息が、切れ切れです……!」という蒼山の息遣いが、序盤から一気に駆け抜けたその勢いを象徴していた。しかし、そこで息をつくような彼女たちではない。そのまま“透き通る衝動”“七夕”と続き会場全体を盛り上げていく。「楽しんでますかー、幕張ー? うちらも1か月半振りのライヴだから超楽しいよ! あー、2013年ももうすぐ終わっちゃうねぇ。今年はセカンド・アルバム『5』を出したり、同世代のバンドとツアーを回ったり。そこで12月に発表があるよって言ってたんだけど」と澤村から、来年に新曲“勲章”が3月公開の映画の主題歌、さらに“真夜中のアンセム”がNHK BSのドラマの主題歌になることが告げられた。
「じゃあ、その新曲やります! 初披露だからね、食堂エリアの人たちも新曲やるけど大丈夫ー?」と、外のフードエリアにいる人を呼び込みつつ、観客のハンドクラップを巻き込んで少し大人なポップチューン・ダンス・ナンバー“真夜中のアンセム”を披露! そこから、さらに“ループ”“カロン”“シンクロマニカ”とキラーチューンを連発し、最後まで宇宙空間にワープしたかのような異空間を演出してみせた実に夢見心地のするアクトだった。(峯岸利恵)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。