「COUNTDOWN JAPAN 13/14」初日も折り返し点を過ぎたところに、EARTH STAGEに轟く祭囃子! 極彩色のダンサーチームに続いてきゃりーぱみゅぱみゅが登場すると、フロア後方までぎっしり満員のEARTH STAGEがうおおおおっという大歓声に包まれる。「イエーイ!」とあの弾けるような声で意気揚々と叫び上げ、“なんだこれくしょん”から“インベーダーインベーダー”へ雪崩れ込んだ瞬間、メッセは巨大なダンス・フロアへと塗り替わる! 続く“み”のバキバキのビートと「み」の連射が満場のハンドウェーブを巻き起こし、観る者を刻一刻ときゃりーぱみゅぱみゅという名のワンダーランドの奥深くへと誘っていく。「はい! はい!」とコール&レスポンスを呼びかけるきゃりーの声に応えて、数万人規模の声が地鳴りのように響き渡っていく図は実に痛快だ。
「4年前、17歳の時に観に来ました! 中田ヤスタカさんのCAPSULEとPerfumeを観に来たんですけど――」とCDJの思い出を語るきゃりー。「去年はGALAXY STAGEに出さしていただいたんですけど、今年、初EARTH STAGEです! 去年は声が全然出なくて悔しい思いをしたので。今年は、声も出まーす! 私自身も全力で楽しんでいきたいと思います!」という言葉に、熱い拍手と歓声が湧き上がる。きゃりー自身「私のライヴは強制参加型!」と冗談めかして言っていたが、“みんなのうた”で巻き起こった割れんばかりのクラップも、“きゃりーANAN”できゃりーたちのダンスに合わせてEARTH STAGEのオーディエンスの頭上に広がった「ぱみゅぱみゅ」サインも、紛れもなくこの場に集まったひとりひとりの、あふれまくりの歓喜と情熱そのものだ。
2ndアルバム『なんだこれくしょん』をリリース、ポップ・アイコンとしての存在感を鮮烈にアピールした2013年のきゃりー。「よーし! 楽しいですね、ライブはね。今年はあと、レコード大賞と紅白歌合戦に出演します!」と2013年なおもシーン最前線でフル回転中の彼女のアクションを讃えるように拍手が広がる。本人の振り付けに合わせて数万人がポップ忍者と化した“にんじゃりばんばん”から、「続きましては新曲を――」と最新シングル“もったいないとらんど”を披露、そのまま間髪入れずキラー・チューン“つけまつける”へ! キラッキラの歌声に合わせて、数万人の腕が左右に揺れ、熱気とともにこの上ない多幸感がEARTH STAGEを満たしていく。「なんと次の曲で最後の曲です! いつもはポップでラブリーな曲が多いんですが、この曲だけはロックなので!」というコールとともに披露したラスト・ナンバーは“ファッションモンスター”! いやあ、きゃりーワールドを余すことなくがっつり堪能できたーーとその歌声とハード・エッジなトラックに身を委ねながら思ったが、よくよく考えたら昨年のCDJや夏のRIJFの見せ場だった“ふりそでーしょん”も“PONPONPON”も今日はやっていなかった。新たな曲とともに確実に自分自身をアップデートしながら「きゃりー道」を邁進している彼女の「今」をリアルに体感できたひとときだった。(高橋智樹)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。