ASTRO ARENAに響き渡る「COUNTDOWN JAPAN! 始まるぞー! ザ・キング・オブ・ステージ!」のDJ JINのコール。そう、続いてはRHYMESTERの登場! 「俺たちの力で、でっかい波を起こしてみませんか!」と呼びかけて、宇多丸&Mummy-Dがでっかいウェーブを描き出すようなアクションから“The Choice Is Yours”へ! 《この世界はそんな単純じゃないんだ ラスボスはどこにもいないんだ》という辛辣なライムを、2MCが機関銃のように脳裏と心に叩き込んでくる。「ASTRO ARENAを選んでくれたみなさん! ……跳ぶ?」と、同じく最新アルバム『ダーティーサイエンス』の“スクリーム”へ。アグレッシブなラップの応酬とパワフルなDJワークが、満場のコール&レスポンスを巻き起こしていく。
「COUNTDOWN JAPAN、ASTRO ARENAに1年ぶりにライヴしに参上!」と叫び上げる宇多丸。「今日は面白いでしょ? 俺らの前がgroup_inou、でんぱ組.inc。俺らの後がBiS、そしてtofubeats。よく言えば『オルタナティブ』な音楽の並びですよね。でも、日本語で言うと『その他』ですよ!」の宇多丸の言葉に「俺もずっと『その他』だったよ」とMummy-D。「何言ってんですか兄さん! でも、『その他』を選んでくれてありがとう!」とオーディエンスに呼びかける宇多丸に、熱い歓声が沸き上がる。ここでフロアの注目をDJ JINに集め、「これこそが我々にとってのバンドなんですね! ロックに負けない『その他』の演奏っぷりに注目していただきたい!」という宇多丸のコールに続いて、切れ味鋭いDJ JINのスクラッチから“ライムスターイズインザハウス”“K.U.F.U.”へノンストップで流れ込んで、熱烈なコール&レスポンスを巻き起こしていく。
さらに『ダーティーサイエンス』からもう1曲“ゆめのしま”を披露した後、「来年、RHYMESTERは結成25周年なんで。面白いことかましますんで、チェックしてください!」という宇多丸の言葉から、最後に放ったナンバーは“ラストヴァース”。《もし これが音楽じゃなくて もし ただの騒音だとしても/もし 届くなら届けよう その先の景色見届けよう》……表現者としての永遠の決意表明のような言葉が、2人の力強いラップとともに胸に飛び込んできた。3人で手を取り合って「ありがとう2013年! 来年またお会いしましょう!」と感謝を伝えるMummy-Dの言葉に、熱い歓声が巻き起こった。(高橋智樹)
この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。