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横浜スタジアム2days公演（2025年6月）の大成功に象徴されるように、ここ数年でマカロニえんぴつはライブバンドとしてさらなるスケールアップを果たした。約2年半ぶりとなるフルアルバム『physical mind』にも、その成果ははっきりと表れている。まず印象的なのは、4人全員の音の存在感が増し、気持ちよく躍動していること。“いつか何もない世界で”“化け物”など、音数を抑え、生々しいバンドサウンドを強く押し出すことで、ライブを想起させるような臨場感に溢れた楽曲がアルバムの中心を担っているのだ。はっとりのメロディラインもいつになくシンプル。一方でトリッキーな楽曲展開が楽しい“NEVERMIND”、郷愁的なメロディとハードロック直系のギターソロが共存する“ハナ”など、マカえんらしい奔放なアレンジメントを取り入れた曲もあり、とにかく風通しがいいのだ。フィジカルと直感を重視し、得意なことをやりまくることで、原点回帰と新たなトライアルを同時に達成した本作。ターニングポイントとなる作品だと思う。（森朋之）（『ROCKIN'ON JAPAN』2026年1月号より）
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